終末何やってるんですか?

ウツロ様がガチャ地獄から解放された解放されることが決定したので買うか悩み中のしゃぺろんです。

今回の主題はこちら。

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一見強そうな割に妙に信頼できないことで有名な切札、終末です。

 

終末の基本

納3の付与。破棄時にフェイズが強制終了します。順当に進めば相手の開始フェイズであり、その後の再構成とドローが消滅します。当然ながらとても強力です。

一方で攻撃から1以上のダメージ(ライフ、オーラ不問)を受けると、これは即座に破棄されフェイズが終了します。上の効果を鑑みると隙のような挙動であるものの、それきりでターンが返ってくるため比較的安全です。ただし、無論のことリソース面では一切得をしていません。

特に使いやすい場面といえば、相手が攻撃以外の全力を使いたいときでしょう。要返しや箱などは顕著です。このへんも圧気と似通っていますね。

 

……と、ここまでなら単に圧気の亜種なのですが、なんとこの終末には致命的なバグが存在します。

終末のバグ

なんと終末のテキストには「相手のターンに」などの文言が存在しません。つまりこれは、「自ターン中の相手の攻撃」にも反応してしまうのです。この場合当然、スキップされるのは自分のターン。自分のドローが消滅したり、自分の攻撃が消滅したり、浦波嵐で空いたオーラを埋めるタイミングすらないまま反撃を許したりすることになります。

特に攻撃対応を持つ場合、相手が一切の行動をせずともターンが飛ばされうるため、安全に迎えたはずの自分のターンに攻撃が振れません。これをバグと言わずしてなんと言いましょう。

※ルール的には仕様でありバグではないのですが、何をどう考えてもこの挙動が想定されてるとは思えないのでバグとしています。

※ついでに小さなバグとして、終了フェイズの攻撃に反応すると手札上限がなくなります。

 

そんなわけで、終末を使うにあたってはこのバグを全力で回避せねばなりませんし、つまりバグを発生させ得る相手には採用できないことになります。以下、バグの発生率と、ついでに終末の有効性をまとめたので見ていってください。

(2022/7/14:S7-2に対応。)

 

ユリナ

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浦波嵐でバグが発生。またそうでなくとも、斬や柄打ちを擁するので何も得ずに終わる可能性が非常に高いです。居合にも無力で、底力も当たればごく普通に死にます。

圧気に合わせると相手のドローが消滅しますが、メインフェイズは残っているため手札の打点や月影、底力に注意。再構成も焦燥もできないので多少は気が楽ですが、その程度のリターンのために採用するべきではないでしょう。最悪、圧気は虚偽で消せます。

古刀

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終末を表にした瞬間全てが終わるので素直に虚偽を積みましょう。

なんだかよくわからない挙動をしたり動くと同時に暴発したりします。攻撃の抑止にも別段有効ではないのでやめておきましょう。

サイネ全般

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攻撃対応が3(+1)枚に加え、後出しできる衝音晶も存在。アナザーでは多少減りこそしますが、まぁやめておきましょう。

ヒミカ

対応などは言わずもがな。近距離での攻撃手段もクリゼロしかなく、非常に有効です。

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火炎流があるため多少割られやすいです。なにより炎天に対して何の解答にもならないため、もっと有効な札を積みましょう。私はよくBANします。

トコヨ

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バグ源は雅打ちと久遠。久遠は灰滅と虚偽の存在から非採用も多いですが、雅打ちは捨て札になっていなければ展開できないと思ってよいでしょう。

また、晴舞台に対して展開するとライフ1と引き換えにドローが飛びます。一応覚えておきましょう。

恐怖

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八重桜の-/1に対して展開すると開始フェイズが丸々吹っ飛びます。しかしそれ以外の使い道はほぼない上、オーラ6以上とライフ1点を許している時点で不利を負っていることには注意。畏掠めの射程は2-3なので、扇と違って4以遠での攻撃なら大丈夫です。

(2022/04/16追記)ちなみに八重桜と一緒に風舞台を使っていると付与の偶奇がずれ、ウツロの手番に2後退してくれます。

オボロ全般

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設置攻撃を受けると再構成とドローが消滅。瞬間火力が大幅に下がります。

ただし攻撃自体は近距離のため、これ以外の用途には期待できません。バグ源は鳶影のみ。熊介は本体+1発だけ受けることになります(他の攻撃生成系も同様)。

ユキヒ
/

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傘を閉じていればふりはらいとはらりゆき程度しかなく、影の壁だけで十分に通せる範疇。

一方でつきさし、ふくみばりには簡単に割られてしまいます。フレア消費によって虚偽が使えなくなる(=ゆらりびが通る)状況にも要注意。

社交

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八重桜と同じく、ひらりおりの2/2に当たることで集中とドローが吹き飛びます。だいたいオーラ受けなので補填も容易。

シンラ

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反論でバグ。引用や立論もあるためタイミングが難しいです。

一方で森羅判証+壮語の型だと、ドロースキップによって1点以上が消えるため有用。壮語だけなら虚偽でもよいですが、手札も与えないのは強力。

経典

引用こそあるもののバグも安定した攻撃もなし。手札の攻撃を使い切って展開しましょう。

ハガネ

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バグこそありませんが効果は微妙。ほぼすべての攻撃が一発限りの広射程です。

ちなみにオーラ0で砂風塵を受けてもきっちり割れます。

金床

大地砕き以外は完全に相方依存。ただしドローや間合操作を持つ上、射程が広く大振りなのでやはり効果は微妙でしょう。

チカゲ

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遁術でのみバグ。4以遠での攻撃ならば大丈夫です。それ以上にチカゲの攻撃は後退札+複数の攻撃が必須であり、非常によく刺さってくれます。離脱流転→再起が一番無理なく割る方法なので、可能なら手札を1枚以下にしておきましょう。

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仕掛け番傘の追加により割られやすくなりました。絆毒の存在もあるため、やはり手札は1枚以下にしましょう。自分が纏うタイミングで張るのが良さそうです。

クルル
絡繰機器

攻撃がないので当然ぶっ刺さります。何も言うことはない。

友情

ぶらすたーは1発しか飛ばなくなりますが、れーるがんには無力。基本的には相方次第です。

サリヤ
乗騎

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攻撃に燃料が必要なためぶっ刺さります。BSやWEに壁を合わせるともう一枚要求でき、火力に響くことでしょう。また黒箱を開けるタイミングで放ってもよし。

新型

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キンナリーには絶対に当たってはいけません。他のモードもリソース回復、基本動作で3/2と決して相性はよくありません。燃料回復が簡単なのも厳しい。一応Neoは攻撃でない終端なので、タイミングさえ選べば仕事はします。

ライラ

1ターンの安全だけは買えますがそれだけです。使うならライフ3点だけ確保して灰滅に繋げましょう。

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終了フェイズに1/1飛ばします。ターンエンド。

ウツロ

なんと本人に刺さります。影の翅に1枚しか攻撃を乗せられません。

ただし敵方も条件は同じなので相手の終末は割れるようにしておきましょう。

こちらはなんと波動もありません。ただし変身後のドロースキップ相手を延命させるだけなのでやめましょう。

ホノカ
旗、勾玉

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終了フェイズに1/1飛ばします。ターンエンド。

 

コルヌ

射程こそやや広いですが、ウパシトゥムやかじかみに繋げないため弱い振り方になります。茨→剣舞の最大火力で殴るのが多分最善です。

全力化絶対零度の場合、(当たったならば)攻撃のみ受けて凍結はしなくなります。

ヤツハ

攻撃札が少なく、まとめて振りたい部類であるため刺さります。祟り神と悪魔にだけ注意。

やはり攻撃札が少ないうえ、星の海も祟り神も失っているためさらに刺さりやすいです。また再構成が禁じられると手札の完全体化もできません。

基本的に鏡と同じです。大口に一撃で沈められないよう気をつけましょう。

ハツミ

安全に順風で返せるのでよく刺さります。相手は悲しい顔をしてくれます。多分。

信頼

ワダナカの破棄時効果は攻撃ではないので注意。潜雷には反応します。なにより潜水を2フレアで無条件解除できるのが優秀。

ミズキ

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撃ち落としを構えられて黙るのがオチでしょう。槍兵が終端なのでそちらで消される場合もあります。

メグミ

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絶対に採用してはいけません。

カナヱ

よちよに、即興でのみバグ。ただし空想が滅茶苦茶な広射程です。一応殺陣の妨害や粒立ての牽制には使えなくもない。

S7-2では脚本家で割られることがなくなったので、多少使いやすくなりました。

カムヰ

斬り払いでバグ。ゲージすら使ってもらえません。

しかし、カムヰにとって時間とは命そのもの。虚偽と合わせて数ターンを稼ぎ、禁忌死を狙うことができます。阡のタイミングを逸させることもできるでしょう。

血晶乱流が撃たれた場合、絶対零度と同じく攻撃の後の処理はすべて消滅します。

 

レンリ

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「対応玄塗り」

「対応鳶引用」

「対応で袖から攻撃」

「ところでこれは嘘突きです」

 

まとめ

無効または暴発:

刀、古刀、薙、琵琶、拒絶、扇、笛、嵐、旗、勾玉、兜、棹、衣

あまり有効でない:

炎、傘(開)、鎚、金床、仮面

刺さる場合がある:

恐怖、書、絆、新型、爪

有効:

銃、忍、戦、傘(閉)、社交、経典、毒、絡繰、乗騎、鎌、塵、橇、鏡、花、櫂、信頼、剣(S7)

 

こうして並べてみると、採用できる/できない相手が半々程度でした。有効な相手が想定よりは多かった一方で、バグを含むものや無効な相手も全体の3割程度と、非常に多い印象。また相手は二柱を使うため、片方に危険な相手がいれば不可。実際に使える相手は相当絞られてしまっているのが現状でした。

 

おまけ:もしもバグがなかったら

もし未来のカード更新でバグが直ったとすると、相性が改善される相手が結構います。

サイネ全般、トコヨ全般、メグミの中距離3柱は顕著で、現在のチカゲあたりと同様の評価になることでしょう。書に対してもメリットだけを受けられるようになります。また近距離でもタイミングを選ぶミズキにも刺さるようになるでしょう。

 

どうかこの未来が早く来てくれることを心から願っています。

 

 

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

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大規模大会レポート:仲春の大決闘祭

記事を書くたびお久しぶりのしゃぺろんです。大規模大会に参加してきました!

仲春の大決闘祭!!

 

環境考察

とにもかくにもカムヰの攻撃力が高く、隣にも高火力なメガミが多いこの環境。半端なメガミでは押し潰されてしまいます。解答は大きく三つ。

一、こちらも高火力で殴る。

二、防御・妨害で禁忌死を狙う。

三、†鉄の意志†で剣をBAN。

カムヰ自体は王道ビートダウン系のメガミであり、火力こそ高いもののフレアはキッチリ生んでくれます。そのうえ斬り払いの禁止によって、カムヰの防御札は尸一枚。なので攻撃への耐性はあまりありません。纏う手段は集中力と散華刃程度であり、切札攻撃は先制が前提の阡と、長い準備の要る暁しかありません。つまり、いざ殴られると比較的脆いのです。ナーフ前仮面とかそこらへんよりよっぽど…。

二つ目の実現には非常に高い防御力や間合制御が必要で、往々にして扱いが難しいです。火力が低くなりがちなため、ウツロ込みの三柱では諦めました。三つ目は最終手段なので可能なら避けたい。

ということで私はカムヰと殴り合いをすることに決めました。力こそパワー。

 

ここで活きてくるのがみんな大好き虚偽。紅刃や全力化四剣は消滅、血飛沫は1発目に限られ、散華刃は射程4のバニラ化。尸も(ついでに禁止前は斬り払いも)無効化されるため守り札も消失します。

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ただしウツロだけでは火力が足りないので、隣に高火力を添えねばなりません。さもなくば虚偽も時間稼ぎにしかならず、終末込みでも禁忌死を待つにはあまりに悠長。三面有利を主張するなら二柱ともに大火力が必要です。

 

そして私は気づいたのです。それはすぐ眼前にいたことに。

 

 

選出:刀鎌剣

まず鎌剣Xの構成と、「剣メタの剣」というコンセプトが決定。Xの枠は練度が高く、剣Xで追加の打点になり、大型切札を有する刀に決定しました。剣ガンメタ構成で鎌剣を返されると怪しかったですが、今更どうしようもないので当たらないことを祈ります。当たったら波動やら阡やら暁灰滅やらでなんとかなってほしい。

没となった有力候補は以下。

古刀:月影に加えて深浦と癇癪玉がとても強く、鎌との相性も非常に良好。古剣が禁忌死を狙われたときにどうしようもなかったので泣く泣くボツ。

銃:会場にも銃鎌剣の方がいたらしい。練度が高くなく、銃鎌が理をなんとかできる気がしなかったので刀に枠を譲る。そもこいつは虚偽を積まない。

 

1回戦:深夜さん 鏡剣(面)

鏡剣は検討済み。火力こそ高いですが輪をかけて脆いです。お相手の選出は刀鎌。

構築:

斬/一閃/柄打ち/居合/気迫/波動/刈取り 

月影落/虚偽/底力

刀鎌スタンダードから浦波→底力。目の前の二柱は底力が受かりません。

 

初巡は宿しと前進。波動をオーラ受けしたので手札を見ると爪と散華。爪を落としましたが多分散華落とした方がいいです。

ともあれそこからは殴り合い。初巡は居合を抱えて6枚再構成するのが都合がよく、3/2でも十分テンポを取れます。当然間合5や1に逃げられる相手、あるいはトコヨやシンラ相手には避けましょう。

最終的に相手がオーラ3のライフ5、自分が山札0のライフ5となったため2焦燥ライフから底力。だから6枚再構成をする必要があったんですね。

 

2回戦:ヘリング・ライプさん 面剣(扇)

扇を得意とする方。扇と剣に刺さる鎌をBANすると見て、刀剣が苦手とする扇をBAN。結果として互いに片腕切りになりました。面剣は得意ではありませんが、向こうも月影を防ぐ手段はありません。…封殺以外は。

構築:

斬/一閃/柄打ち/紅刃/散華刃/血晶乱流/血飛沫

月影落/浦波嵐/底力

 

先手の前進脚本化から粒立て、こちら宿し2前進からお相手の乱流。こちらのターンで達成→全力化断行を嫌っての動きでしたがこちらも初手乱流で良かった。お相手は赤3へ。

私も乱流を打つのですが、4/1纏いと言ってしまったのが大悪手。オーラ受けされてライフ10を守られた挙句こちらのオーラが詰まってしまいます。とても困った。仕方なく宿し前進を繰り返し、着地の後は泥沼の殴り合い。理由は不明ですが脚本化が飛んでこなかったので赤3のままでした。月影は下手に待たず、封殺される前に撃ち込みます。

最後はお互いに、ギリギリ死なないだけのオーラとライフを持ちながらのトップ合戦。紅刃を求めて再構成し、引いた乱流でオーラを増やし、返しで紅刃が封殺されるも引いたのは一閃と血飛沫。3オーラ2ライフを飛ばしてなんとか勝ちました。つらかった。

 

 

3回戦 うーさん 刀剣(絆)

刀も絆も大型切札持ち。ついでに絆は遁術が辛い。一方でお相手も鎌が辛そうなのでBAN?

刀 剣 完 全 ミ ラ ー 勃 発

……と思っていたら鎌剣が返ってきました。曰く、心の弱いBANだったとか。

 

紅刃/散華刃/四剣乱刃/血飛沫/(残り3枚忘れ)

灰滅/虚偽/灯

若干記憶があやふやですが、基本は暁灰滅+虚偽。たぶん残りは波動重圧壁とかそんなところ。

 

フレア3のところに散華紅刃が入ってフレア6になってしまい、暁は断念。虚偽だけ構えながら殴りきるプランへ。

一見お相手のほうが高火力なのですが、ここで虚偽がとても偉い。具体的には紅刃と一閃と浦波と尸が全部消えたので、返しに紅刃散華血飛沫で3点取って勝ち。

 

4回戦 南館さん 銃騎(面)

剣抜きが来た。仮面はフレアをくれないので可能ならBANします。銃騎の動きはある程度知ってるので、つまり仮面BAN。返ってきたのは刀鎌。

構築:

斬/一閃/居合/圧気/波動/重圧/影の壁

月影落/灰滅/浦波嵐

影の壁でライフを水増ししながら月影灰滅の構成。ヤクシャになった後はギリギリまで燃料を使わないらしいので圧気を採用。浦波はシルチャに吐く想定。後で考えると終末を積んでも良かったかもしれない。

壁を毎巡使えたのでライフは13くらいあったが、毎ターンのように畏縮するせいで動きづらい。ヤクシャ展開後、ライフ5くらいで圧気を放るとお相手がクリゼロ。私はそれを待っていた。

直後のベータをライフ受けすると間合1に籠ったので、2後退から月影落をオーラ受けさせ、増えた11ダストから灰滅(+一閃)まで。久々に綺麗に決まりました。

 

準決勝 キリカさん 扇嵐(書)

初の決勝トーナメント進出です。眼前に立つはキリカさん、相手にとって不足なし。

メガミはといえばまったく想定外の三柱がやって来た。何もわからないが剣を滅ぼすという主張は伝わってくる。

流石に書がつらいのでBAN。こちらは鎌剣が返されました。

 

想定していたお相手の構築がこう。

雅打ち/詩舞/風舞台/晴舞台/暴風/流転爪/大嵐 

常世ノ月/円環/久遠or陣風

ライフを取ってから対応や風1や風舞台での間合操作、常世ノ月や風3による妨害で禁忌死狙いと見ていました。実際、決勝ではこんな感じの構築になっていましたね。

 

それを踏まえて組んだ構築がこう。

紅刃/散華刃/四剣乱刃/血飛沫/波動/重圧/影の翅 

灰滅/灯/尸

暁灰滅です。対応を切ってのオーラ受けでもダスト5点を持ってくるので相性は十分。また間合1や0への退避を予想して影の翅を採用。棘縫いでないのは、終盤での妨害が多いと想定し、少しでも灰滅に繋ぎやすくするため。

余りには尸を入れましたが、何を入れても同じだったので誤差です。

 

初手は大嵐から。こちらが波動で手札を見ると、詩舞と雅だったので雅を落とす。詩舞が見えたので散華刃はしっかり間合3で。

そして1回目の再構成。再び大嵐を展開してきます。ふるよにが上手い。私は四剣乱刃を持って再構成。このときお相手は集中2でしたが、再構成直後で雅がある確率は1/3、大嵐と同時に引いている確率は1/15。持ってたらお上手だったと割り切りましょう。全力化!

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お上手でした。許さん。

 

さて、合計10フレアが要るので積極的に宿します。ついでにライフ6まではほぼノータイムでライフ受け。硬い相手なのであまり時間がありませんが、ライフ5以下だと禁忌ゲージ倍速が考えもの。

……なので私は暴風をオーラ受けしました。オーラが1にライフ6。

 

「山何枚ですか?」

「0枚です」

 

 

 

 

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なんということでしょう。一瞬にしてライフ5点が溶け、再構成も焦燥もできなくなってしまいました。インタビューによれば最初から狙っていたらしく、完全に読み違えたと分かった時には既に遅し。

つまり上振れがなかろうが、あるいは決闘が始まるより前に死んでいたということです。完敗でした。

 

 

かくしてベスト4となり、ユリナタロットとシンラ集中力を入手できました。全体でいえば十分に好成績で、それをウツロを宿したまま獲れたのは大満足というほかありません。信じて本当によかった。

 

 

また来ます。そのときは、どうぞよしなに。

 

 

クレジット

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

 

 

拾壱枚目ここにあり:円月

 気づいたら1年近く記事のなかったしゃぺろんです。仮面も勾玉もウツロに厳しすぎたので長い長い冬でした…

 ともあれ、今回紹介するのはウツロで(個人的に)一番難しいカード。使いこなせれば、10枚のカードプールを11枚にできるかもしれません。

 

当記事は「ふるよに Advent Calendar 2021」に参加しています。

adventar.org

 

というわけで今回の主役、円月です。

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 円月を使用した構築については、テトまる様の記事でも触れられていますのでご一読をおすすめします。また、この記事も幾分か同じ内容を含みます。

furuyoni-blog.hatenablog.jp

円月について

 まずはウツロ単体で運用するとしてカードを見ていきましょう。

 最初に火力。2/2です。強めのスタッツには分類されますが、横に2/1なんかが1枚欲しいところですね。

 ではここで射程の合うウツロの攻撃を見てみましょう。

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 残念なことに2/Xの攻撃がありません。2オーラの破壊に2枚使うためシンプルに弱く、ライフダメージが安定する訳でもありません。黒き波動は比較的ライフに入りやすいですが、別に円月のためではありません。

 

 次は射程、6-7です。コルヌやハツミ、メグミが4-5に3/2の攻撃を持っていることを考えると相当な遠距離です。これを毎巡のように撃ち込みたいならば、相当な後退力が必要になるでしょう。というわけでウツロの移動札は…と。

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 そうなのです。ウツロは攻撃こそ遠距離で作られていますが、そのための後退力もリソース源も一切持ち合わせていません(なのでいつも間合2に張り付いて波動や刈取りばかり撃っているワケです)。

 つまり、これを使うタイミングは最序盤と最終盤に限られます。それ以外は伏せ札になることでしょうが、カードを全部表にしたいウツロでやりたいことではありません。

 

 最後に効果、灰塵達成で-/2になります。それはいいのですが、それだけです。

 何が問題かといえば、対応ができてしまいます。射程の都合上前ステップに脆弱で、打ち消しや両ステップは言わずもがな無理。黒き波動を併用しようとすれば要求値が大幅に上昇し、場合によってはダストを減らされる(例:衝音晶の納)だけでもアウト。ライフダメージの軽減なんかも激痛です。

 また影の翅だけでは間合が足りないため、実質要求ダストは14程度です。ウツロを握ったことがあればハードルの高さはわかるはず。翅抜きに撃つことも不可能ではありませんが、事前にダストとオーラを確保した上でほぼ全リソースをつぎ込まねばなりません。結果、対応への脆弱性が増し、纏いでダストを減らす対処も無視できなくなります。

 

 ついでに言うならカードナンバーも問題です。通常札のNo.1、基本攻撃枠です。使いにくいこのカードがこの枠を埋めているせいで、ウツロ全体の打点が不足気味になっていると私は考えています。

 

円月の何が弱いのか

 ほとんどすべてと言ってしまいたいですが、なんとか要点をまとめましょう。

1.使用機会が非常に少ない(その割には効果が高くない)

2.対応に脆弱

3.円月と影の翅の両者を抱えなければならない

 これはどうしたことか、攻撃札としてあまりに致命的な三点となってしまいました。通常攻撃にも使えなければ確定ダメージとしても不安定、最終盤の使用に限ってすら難しくては紙屑もいいところでしょう。加えて、全部いっぺんに解決できる方法はハッキリ言ってありません。

 

 ……が、ひとつひとつならまだ解は見つかりそうです。

 

解1.相方の攻撃に合わせる

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 ウツロ様の戦い方じゃない…。しかし実際こうするしかありません。相方の移動戦略に乗ることさえできれば、使用にあまり苦労はありません。一番使われている円月の使い方。

ヒミカ:マグラピバクドラ円月3/3。他に適役が少ないだけで円月やウツロである必要性はない。

サリヤ:騎動後退で間合を稼げ、AEでダストと追加打点を出せる。

コルヌ:円月>ウパシトゥム+かじかみが綺麗。続けて波動or重圧>ウパも。

ハツミ:強酸や水流がライフに入ってくれる。逆風イサナ>円月もリーサルに使いやすい。

メグミ:葦が影の翅の上位互換。空閃や因果律の根も射程が合い、序盤の打点にできる。

 

解2.対応対策

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 素直に対策します。気迫、無窮ノ風、黒き波動などで対応を消すのがまず一つ。気迫は書いてあることが弱いですが、影の翅の役割が一部担えます。

 あるいは、対応不可のフィニッシャーと組みサブプランとして採用します。構築段階で対応札の価値を下げてしまうのです。ちなみに切札対応はだいたい灰滅のカモなので大丈夫です。

 

解3.伏せても使えるようにする

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 (他にスカイマ、要返し、大手門、あまつそら)

 今回の主題。円月の使いにくさは、パーツが手札に揃えられないことに起因します。ならば山札を引き切ったり、手札以外にキープできればよいのです。四季や要返しは、伏せた円月や翅をデッキボトムに戻すことでタイミングを合わせられます。

※カード単体の相性の話なので、鎌兜や鎌仮面の強度は保証しません。むしろ教えてください。

 

というわけで参考レシピがこちら。

ウツロ/ホノカ

基本:円月 黒き波動 影の翅 精霊式 桜吹雪 義旗共振 指揮

選択:重圧 お守り 刈取り 

切札:四季 この旗 虚偽

 影の翅を利用して間合3でヲウカを作り、分厚い対応とオーラを盾にブン回します。ヲウカは間合5でケアできますが、そこに円月が待ち構えています。近距離をあからさまな危険地帯に変え、相手から下がってもらう寸法です。

 前進から2ターン目に義旗共振、4ターン目までに波動円月→精霊式と撃ち込みながら前進。攻撃の意志なき前進拒否は、義旗共振が無限に山札を稼いでくれるので一方的な得です。ちなみにこのせいで遺灰呪は候補から完全に外れました。指揮は2巡目にも使いたいので、使うなら必ず再構成に巻き込みましょう。

 可能ならば1巡目にヲウカを作ってよいですが、だいたいできないので2巡目の底に入れるつもりで動きましょう。影の翅と指揮を抱え、影翅>突霊>指揮+この旗でライフを取り、そのままヲウカへ開花。焦燥を受けようがオーラで受けられようがブン回し、再構成に巻き込みます。突霊がライフに入ったらこの旗はキープし、虚偽に合わせて使うのがオススメ。

 ヲウカをひたすら撃てば相手はいずれ潰れます。それならばそれでよし。逃げるのも耐えるのも大抵は無理をしているので、灰塵円月でトドメを刺しましょう。ヲウカを受けながら虚偽+オーラ6を超えられる反撃は早々できません。

 選択にあるものはテックカードとして、主に桜吹雪と入れ替えます。例えば相手がサイネなら重圧+指揮で八相を咎められます。打ち消したい攻撃持ちにはお守りを。刈取りは付与持ちや中距離系にそこそこ強いほか、オーラを確保する必要性の薄い相手に入れます。なお再構成が遅かったり、最後まで引ききらない場合が多いため、影の壁はやや効果を発揮しにくいです。

 なお円月を抜いても特に問題なく成立します。相手が十分後退できるときだけ入れればよいでしょう。

 

 

おわりに

 というわけでウツロの(個人的に)最も難しいカード、円月の使い方でした。使いにくいカードには違いありませんが、それでも勝ち筋のひとつになるカードで、円月が入ってたら勝てたという試合は確かに存在します。ウツロを宿す際は、使用可能性を一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 それはそうと。

 

 

 

カード更新が!!欲しい!!!!

 

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ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

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遺灰一枚ここにあり

※当記事は「ふるよに Advent Calendar 2020」に参加しています。

https://adventar.org/calendars/5131


 最近まったく布団から出られないしゃぺろんです。唐突ですが12とか24ってウツロ様にとても縁深い数字ですよね。

 

 さてさて、今回はカード1枚を深く掘り下げてみます。取り上げるのはコチラ。

 

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 ウツロ様の全力札、遺灰呪です。

 

 遺灰呪のキホン

 まずはテキストをおさらいしましょう。

遺灰呪 付与/全力 納2

【展開時】相オーラ→ダスト:3

【破棄時】灰塵ならば、ダスト→相オーラ:2、相ライフ→ダスト:1

 

 展開時効果でオーラ3つを吹き飛ばします。これは1ターンで得られるリソースに丁度相当します。魔食が効いていれば、オーラ5の相手も一気に1まで削られます。

 さらに灰塵を達成していればライフを奪い、フレアとしての活用も許しません。一見ダストを自ら減らしてしまいますが、オーラに比べるとライフ(とフレア)の桜花結晶をダストへ送るのは遥かに難しいので、長い目で見れば灰塵であってもダストは増えています。そもそもダスト1の差が問題になることは多くありません。

 特に灰滅を目指すのであれば、敵陣のライフやフレアはしっかり減らさねばなりませんから、遺灰呪は特に有効です。

 

遺灰呪の使い方(1)

 とても強いテキストを持つ遺灰呪ですが、使い方を誤れば十全な威力は発揮しません。これは灰塵によって効果が大きく変化することに起因します。まずはじめにお伝えしますが、非灰塵遺灰呪と灰塵遺灰呪は別物として考えましょう

 

 先程も触れたとおり、非灰塵ではオーラを3つ奪います。0-10、3/-、対応不可の全力攻撃と言ってよいでしょう。2/2などと相性が良いのは言うまでもありません。

 相手は3纏いで返すことが多いですが、その際に手札を使わねばならない、ということは覚えておきましょう。それが攻撃札ならば、相手の山札1巡のダメージが低下し、優位な長期戦にできるでしょう(よく言われる「顔が歪む」理由はおおよそこれです)。相手の捨て札はよく見ておきましょう。

 

遺灰呪の使い方(2)

 ひるがえって灰塵状態では、差し引きこのような効果となります。

  相オーラ→ダスト:1、相ライフ→ダスト:1(1ターン後)

 ライフダメージと引き換えに、オーラを削る性能が大幅に低下しています。これにより続く攻撃(特に2/2)がライフへ通しにくくなっており、テンポ面ではむしろ弱体化と言っても過言ではありません。いくらダスト送りとはいえ、ライフ1点のためにライフ2点を取る機会を逸しては本末転倒もいいところでしょう。おまけに展開時にオーラ3つを削れないとオーラダメージ0、差し引きで回復すらもあり得ます。

 

 であれば灰塵遺灰呪と相性の良い攻撃は、ライフを取れる(オーラを無視しやすい)攻撃になります。非灰塵状態と比べて、相性が真逆といえるのが分かると思います。ところで、ウツロ様もこれに当てはまる札を持っていますね?

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 これらや斬、梳流し、つきさしなどを合わせることで、遺灰呪の灰塵効果は初めて有効となります。逆にこれらを使用しないなら、灰塵遺灰呪に大した効果はありません。このような場合、上手いことダストの調節および煽動を行って非灰塵とするのがよいでしょう。相方の全力などもよいです。

 

 灰滅を目指す場合でも、遺灰呪のライフ削りは有効です。灰滅算の記事でも触れているとおり、ライフ2では2/2や3/2をライフ受けできません。返したオーラはそれらで削って、灰滅の種にしてしまえばいい訳です。

 

遺灰呪の弱点

 派手そうに見えてそうでもない、しかし確かに強力な遺灰呪ですが、弱点もあります。

 ひとつは、リーサル時に全く役に立たないことです。居合や不意打ちなど全力でのリーサルはままある話ですが、遺灰呪のライフ削りは1点かつ遅効性です。解決法なんてものはありませんので、素直に伏せるかブラフにするか、返しの生存を祈って投げましょう。最後の再構成の直前に握り込んでおくのが一番手っ取り早いです。

 

 そしてもうひとつ、これを持っているのがウツロであるということです。信仰してるメガミ全否定か??

 とはいえ理由もちゃんとあります。各所でも再三言われていますが、ウツロの特徴をおさらいしましょう。

  • 通常札のほとんどは1:2交換(のみ)を行う
     →攻撃力は使用回数に強く依存
     →伏せ札を作りにくい、かつ決闘を長引かせたい
  • リソース獲得札は一切ない
     →上記と合わせ、オーラは集中力から得る分がほぼ全て

 要するに無駄遣いができません。遺灰呪の前には手札や集中が溢れないよう、これらを使い切ろうとするでしょう(特に集中力)。結果どうなるかというと相手にバレます。攻撃の射程が遠いために、デッキトップをそのまま投げられない構造も拍車をかけています。

 来ると分かりきっている遺灰呪ほど簡単なものもありません。宿してオーラを開けても裏目がなく(魔食も空振り同然)、リソースを貯めて回復や反撃に充てることもできます。なんなら小突いてオーラを減らすだけで、遺灰呪を撃つという目論見自体が瓦解しかねません。 

  この問題ですが、ウツロ単体ではどうやっても解決不可能です。遺灰呪のタイミングをバラすか、外してリソースを溢れさせるか、デザイン時点からの縛りゆえに選択は避けられません。ここは相方の力を借りましょう。

 

 まずは、リソース溢れを許容する方向から考えましょう。これは単純な話で、隣にリソース豊富なメガミを置くだけで解決します。オーラを十全に保っておけば、1AP程度のロスは許容できましょう。近接系メガミを添えるのも有効です。

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 攻撃の飛んでこない安地へ移動しておくのも一手です。遺灰呪がオーラの空きを作ることを踏まえると、前方向が妥当でしょう。遺灰呪に射程が存在しないからこそできる芸当です。畏縮による移動妨害も有用。ただしいずれの場合も、近距離から出る打点はきちんと用意しましょう。こちらも刈取りは振れません。

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 ほか、対応札も擬似的なリソース源として有効です。しかしそれで火力不足に陥っては本末転倒なので、十分に攻撃的であったり、1枚だけで十分働くものを使いましょう。一応自前で影の壁も持ちますが、こういった大きいライフ損失を防ぐような使い方にはあまり向きません。

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  次に、オーラを補充せずリソースを他に回す動きへの対策です。次に遺灰呪が見えているのに、わざわざリソースを割いて纏ってくれる相手はいません。
 要は全力を撃つような状態で、少ないオーラを咎められればいい訳です。つまり…

 

 

 

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 こういうことです。頓死にはくれぐれも注意しましょう。

  

 

今回はここまで。皆さま、よいお年を!

 

 

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季節祭・夏ノ陣レポート

 どうにか院試を終えたしゃぺろんです。今回は初の大規模季節戦、『季節祭・夏ノ陣』に出場してきました!

季節戦環境考察

 改めて季節戦で選べる7柱をおさらいしましょう。主観混ざり。

・ユリナ:月影落の通りがよく、不得手であるレンジロックがほぼ不在。対策必須。

・サイネ:ユリナと役割が被りがち。押しのけるには独自の主張が必要か。

・ヒミカ:銃鎌が一線級。チカゲやウツロがある程度の耐性を持つ。

・トコヨ:月影落を唯一消せる。が、リソース破壊に弱く以下の3柱全てに不利。

・シンラ:月影が受からないほか、元々宿すミコトが少ない。

・チカゲ:遁術と幻覚毒がユリナに刺さる。叛旗や流転も強力。

・ウツロ:虚偽で大半の対応と一閃を消せる。自身はやや火力不足。

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 頭一つ抜けて強力なのが、月影落を擁するユリナ。また他に大型切札も殆どありません。月影を完全に受けられるのはトコヨのみで、そのトコヨはシンラ、チカゲ、ウツロに大きな不利を負っています。それどころか久遠が叛旗や虚偽で消されてしまうため、「月影落を消せる」という主張すら刀毒/刀鎌相手には消えてしまっています。これは相当厳しい。

 止まらないとあらば、跋扈するは必然。世は大月影時代です。いかにして先に月影ラインまで引きずり込むか、いかに月影をライフに通すかが主眼に置かれます。ユリナに非ずんばミコトに非ず、とまでは言いませんが十二分な主張は必要になるでしょう。非刀Xで結果を出しているものとしては、銃鎌が代表的でしょうか。

 

 さて、ユリナミラーで月影落を考えるにあたって、考慮すべきは浦波嵐です。防御としては少々不安が残るものの、オーラ7の貫通にはそれなりの火力が必要でしょう。

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 が、ここでまた叛旗と虚偽が働きます。この2つ、久遠のみならず浦波嵐まで消せるのです。チカゲは遁術、ウツロは虚偽で一閃を消せる(⇒リーサル付近でユリナに有利)こともあり、刀毒/刀鎌は最前線に立ちます。またこれに伴い、久遠のみを主張とするようなトコヨは消えたと言っていいでしょう。

(仮に刀毒や刀鎌が他の刀Xに有効でなかった場合、毒や鎌でない刀Xが流行し、久遠が主張として通る可能性がありました。メタカードじゃんけんと呼んでいる現象です)

 

 ここまで来れば検討するはひとつ。刀毒と刀鎌、どちらが月影を落とせるか、です。

刀毒 vs 刀鎌

 結果から話しましょう。刀毒の勝ちでした。

 まず、月影落を狙う以上は幻覚毒を飲めません。また弛緩毒を飲むと圧気を割れなくなる(纏い直しが間に合わないので致命傷である)ため、これもまた飲めません。必然、手札は2枚の毒に圧迫されます。

 するとどうなるか。手札に抱えておきたい札が一切抱えられません。具体的には気迫、影の翅、影の壁、そして翅や気迫を必要とするウツロの攻撃札すべてです。さらには無理くり離脱から斬や一閃を放っても、遁術と言われて悲しい目に遭います。

 間合4ならば遁術は効きませんが、下がるには離脱後退が必要。纏い直すAPもないので、適当にオーラを1点削るだけで叛旗月が落ちてしまいます。あまりにリスクとリターンが釣り合いません。壁を抱えられないために相手の攻撃は素通しなので、月影ラインに先に引き込まれるのも刀鎌でしょう。

 最後にひとつ。互いにフレアを貯め込もうとすると、意識せずともダストが枯れます。するとどうなるか。刀毒側は間合4に下がると、おもむろに宿してこう言うのです。

「叛旗にオーラ3つ乗せ、圧気即破棄から月影落」と。

 

メガミ決定!

 さて、月影最強決定戦の勝者が決まってしまいました。その後検討を重ね、叛旗が抜けたり円月を入れてみたり頓死したりと色々ありましたが、とうとう選出が決まりました。

 私の選出は…

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 待てや。

 とはいえ私も無為無策ではありません。私には対刀毒秘密兵器があるのです。委細は後述するとして、まずは検討相手になってくださったKALさんに感謝。

 

 さて当日です。トーナメント表を見てみましょう。

 

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 待てや。

 

1回戦:KALさん(刀毒)

 構築:斬 一閃 柄打ち 円月 黒き波動 重圧 影の壁

   魔食 浮舟宿 灰滅

 

  対刀毒のプランはこうです。初巡の波動重圧円月でライフを先行、魔食を展開しながら殴り、浮舟で補充しながらまた殴り、灰滅または全力後退からの灰塵円月で〆。ユリナに送る毒といえばまず幻覚毒でしょうから、それを魔食とともにタダ飲みしつつリードを取れるという算段です。そうでなくても弛緩以外は飲めますから、月影を狙うよりはまともに動けます。ライフに余裕ができるので、リーサル時は月影以外だいたいライフで受けられます。

 ……そう、普通の相手ならそれでよかったはずなのです……。

 

 

 先手を引いた私は波動円月を底に送り、3手目に叩きつける構え。そこで後手、手札をすべて投げ捨てながら間合5へ。波動と円月がまとめて腐ります。それでも前進して居合を食らうよりマシであると、1後退して円月を投げますがライフには通らず。後手は2前進から斬、手札0集中0でターンが返ります。私は再構成から魔食を展開。間合3、手札1+1(柄打ち+弛緩毒)で返します。序盤に幻覚より優先して弛緩が送られるのも、手の内を知ってこそでしょう。

 とはいえ後手は7枚再構成、そう都合よく居合なんぞは

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引かれた。 

 かくして序盤にライフリードの機会を失い、浮舟で取るはずだったテンポを居合に消されたしゃぺろんは、主張が完全に崩壊し1回戦敗退となりました。ああ友よ、あなたとだけは戦いたくなかった。

反省と感想

 環境の読みはおよそ正しく、互いの構築は検討のとおりでした。しかし手の内が割れている以上、強引にでもこちら側の手を破るプレイや、検討で否定された札を無視した攻めなどは考えられることであり、特に対処されやすい円月は差し替えるべきでした。

 あとは対戦相手、トップ、大会形式などの形で、不運が多々重なった結果としか言いようがありません。受け入れてはいますが悔しい。

 また対刀毒にこの構築が有用であると、大会の場で証明できなかったことは残念でなりません。このような環境は二度と訪れないであろうと見て、ここに供養します。

 

 最後に、上位の方々に敬意と賞賛を表し、筆を置きます。おめでとうございます!

 

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ふるよに二柱考察:刀鎌

 ヴィーナに乗れなかったしゃぺろんです。今回はこちら。

(5/12:小さなアップデート。それとヴィーナに乗れました。やった!)

 覇道王道 歩みはひとつ 気迫溢れる 灰の道

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  自信作、ユリナ/ウツロのご紹介です。

いきさつと発見と

 現在非公式にて、ふるよに順位戦というものが開催されています。ちょうど対戦に飢えていた私も参加しました。そこで使おうと検討していた鎌櫂が研究の結果否定され(新型ってヤツのせいです)、長らく相方を探していたところ、私はある発見をしました。

 ウツロはビートダウンのメガミであるということです。

 

奪うこととは攻めること

 より精確に言うならば、ウツロの戦略を指して言われていた「減退型リソースコントロール」というのが、一般的な「中~近距離ビートダウン」と何ら変わらないということです。なんとウツロの通常札のうち5/7、実に7割は攻撃札(擬似的なものも含む)なのです。ウツロの戦略自体、攻撃を繰り返すことで相手を機能不全とすることが目的といえるでしょう。

 トコヨやユキヒのような、典型的なコントロールとも比較しましょう。これらは非常に少ない枚数の攻撃で、ライフを確実に取る構造をしています。無論これは残りの枠を防御、回復や妨害に使うためです。

 ではウツロはどうかというと、ウツロにそのような札はありません(円月と答えた方は何回灰塵で振れるか考えてみましょう)。回復手段を持たない上に7+3枠のほとんどを攻撃に費やすウツロは、むしろビートダウン的な性格のほうが強いのです。

 以上のことから、ウツロの性格はコントロールというよりは、(長期戦志向の)ビートダウンというほうが適切である、というのが私の結論です。

 この発見がどう影響するかというと、ウツロが相方へ求めるものがハッキリしてきます。ウツロに必要なのはコントロール的な防御力(詩舞、防壁のような)ではなく、むしろビートダウンのための火力と、その安定化なのです。

 (ちなみにウツロ軸の失敗例として、防御に偏重させた結果リソース破壊が追いつかず、自然とダメージレースに持ち込まれて圧死、といった本末転倒が多々あります。これもまた、ウツロがライフを安定して取れる構造でないことを示しているでしょう。)

 

どんな組み合わせ

 ウツロの乏しい打点とリソースをユリナが、ユリナの遠距離耐性をウツロが補強する、いわゆる丸い組み合わせです。両者の攻撃法は至って基本的なので、テンプレートから必要に応じて差し替える構築になりやすいです。柔軟性にも富みますが裏返しとして、相手の戦法を見抜く目を強く求めます。

 また、強烈なシナジーを形成する組み合わせが多く、それによっても高い安定性や圧力を得ています。

 間合操作力は全くないため、相手の主戦場に立つことが殆どになります。

 

方針の決定

 例によって持久戦志向です。オーラ受けを積極的に行い、ゲームを長期化させ、リソース差をもって追い詰めることを目指します。

 ただし、ウツロにはオーラ回復のためのカードがありません。カードを可能な限り表で使うためにも、相方から調達する必要があります。山札に混ぜなくてよい(=攻撃の邪魔にならない)切札ならば、なお望ましいです。

 

問題の解決

 今回は、リソース問題の解決にこれを用います。

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 フレア2をダストに送って灰塵の(将来的な)サポートをしながら、オーラを一気に回復します。手札も集中も切らない上、後退が隙になりにくいのも長所。普通のユリナではフレア事情が厳しいものですが、実質消費0である灰滅が解決しています。

 また、対応である浦波嵐も実質的なリソース源です。獲得量こそ浮舟に劣りますが、浮舟にはできない反撃・崩しや、オーラ上限5の突破ができます。固い相手や瞬間火力の高い相手に採用しましょう。

 打点補強については言うまでもないでしょう。ユリナなのですから。

 

組み合わせの力

 一部のカードは非常に強烈なシナジーを生み出します。戦略を安定させるものから脅迫めいた圧力まで、効果は様々。片っ端から挙げていきましょう。

気迫+刈取り、黒き波動

 対応不可(通常札)で侵食2やハンデスが飛んできます。射程3で鎌を振れるおかげで、一閃に繋がるのも重要。刈取り・波動両積みの場合は片方を抱えて6枚再構成ができると味がよく、気迫かもう一方を引くだけでまとめて使えます。残った方は次巡に持ち越しましょう。

 対応のない相手に積むほどの価値は流石にないので、必要ならば影の翅を使いましょう。

気迫+円月

 射程5-7、対応不可(通常札)の-/2が飛びます。滅多にありませんが1巡目に間合6を抜かれた場合にも。

斬+柄打ち+黒き波動

 別に斬である必要はありませんが、安定なクロックの下で1/2をライフ受けしていては持ちません。まして隣はあのユリナです。

虚偽+月影落

 刀鎌の基礎。浦波も久遠も遁術も効かない4/4が襲いかかります。フレアはギリギリながら捻出可能な範囲の10。

 ただし、対毒では幻覚毒がとても重いです。素直に4まで下がって落としましょう。

月影落+灰滅

 灰滅の基礎にして刀鎌最大の主張。久遠や鳶影、オメバなどの切札対応、あるいは単純なオーラ受けを踏み潰します。合計フレアが7で済むこと、残り1枠を単体で切れることが主な利点。

 間違ってもこれで7点取れるなどと考えてはいけません。

圧気+終末

 十分なオーラと一緒に張りましょう。3/1や-/1は壁で対応できないこともありませんが、可能な限り捨て札に落ちているときが良いでしょう。対クルルならば、相手の再構成直後などが狙い目。タイミングさえ適切ならば圧気単体や、浮舟宿によるオーラ補充のみでも成立します。終末が使えない相手は結構いるので頭の片隅に置く程度で十分です。

 当たれば実質あくせらー遺灰呪、敵陣はおよそ総崩れです。

終末+底力、浮舟宿

 終末は決死入りの安定化にも長けています。具体的にはライフ5で展開したとき、安全な決死入りとドロースキップの2択を迫ることができます(X/-攻撃があるならライフ4で行いましょう)。浮舟を再使用するもよし、底力で吹き飛ばすもよし。無論ライフをギリギリまで削って灰滅につなげる用法もあります。

 決死に焦点を置くような古鎌では、特に重要な立ち回り。

魔食+底力

 魔食のオーラ受けに対して尋常ならざる圧力を生成します。限られた対応がない限り致命なのでフレアを差し出してくれることでしょう。

 5/5の幻影が本体なので、底力は実際には積まなくてもいいです(フレアはしっかり貯めましょう)。怯えてフレアを差し出すならば、今度は絶好の灰滅日和。

 

構築例

その1:浮舟灰塵ビートダウン

 斬 / 一閃 / 柄打ち / 黒き波動 / 刈取り / 重圧 / 遺灰呪

 魔食 / 浮舟宿 / 灰滅or底力

 入れ替え候補:圧気、気迫、影の翅、影の壁

 

 中~近距離に引き込んで魔食を展開、補充を浮舟宿に任せて殴り合います。斬と柄打ちがライフを着実に取り、一閃と刈取り、そして底力(の幻影)がオーラ補充を強要します。相手が中距離ならば攻撃に合わせて下がるはずなので、そこに波動刈取りを合わせることで移動を踏み倒せます。

 魔食、浮舟と表にした時点で月影の圧は消失します。逆に浮舟の消費を勝手に勘定に入れ、フレア4くらいあっても底力の線を切ってくれることはあるかもしれません。逃さないように。

 

 

その2:月の影から

 斬 / 一閃 / 柄打ち / 黒き波動 / 刈取り / 影の翅 / 遺灰呪

 月影落 / 灰滅 / 防御札

 入れ替え候補:圧気、円月(⇔柄)、居合(⇔遺灰呪)、魔食(⇔防御札)

 ※防御札=浦波嵐、虚偽、浮舟宿

 

 月影落の型。攻撃対応には虚偽、通常札なら波動+円月、そして切札には灰滅と、対応をことごとく踏み潰すことができます。攻撃札は相手に合わせ、適宜入れ替えましょう。

 入れ替え候補の居合は、遺灰呪と違ってライフが取れます。オーラ補充を怠る裏目になるほか、決闘を長期化させたくない、または切札に大技のない相手に採用できます。どうせ初手に遺灰呪を振ることもないので、相互互換的といって差し支えありません。

 なお灰塵は月影落まで達成できません。そのため、重圧も遺灰呪も非灰塵状態での使用になります。ダストが枯れるようなことも偶にあるので、遺灰呪採用の際は気をつけましょう。

  月影落が通ってしまう相手には当然ながら、翅→灰塵円月で6点取れます。つよい。

 

その3:終末より

 斬 / 一閃 / 圧気 / 気迫 / 刈取り / 重圧 / 影の壁

 終末 / 底力 / 浦波嵐

 入れ替え候補:柄打ち(⇔影の壁)、灰滅(⇔底力)、魔食(⇔浦波嵐)

 

 終末は非常にデリケートです。使用条件はよくよく確認しましょう。しかし条件をクリアすると、なんと圧気が割れません。決まるとあくせらー遺灰呪+2ドローと同義、おおよそ一閃や侵食が直撃する事態になるでしょう。

 時々、3/2や4/3のような大振りでライフを割ろうとしてくる相手もいます。こういうときにお望み通り、と3フレアほど払いながらライフに通してあげると絶望してくれる場合があります。不思議ですね。

※注意:底力を採用すると、フレアは結構重くなります。フレア破壊を持つ相手には十分注意しましょう(1敗)。

 

注意点あれこれ

・初手に遺灰呪を振るのは気持ちの良いことですが、将来的に月影落や底力の圧力が消失します。相手がクルルでもない限り控えましょう。

・虚偽は便利で強力な対応札ですが、所詮は擬似ステップなのでリーサルの受けには適さない場合があります。付与領域に結晶が残ると灰滅の妨げにもなってしまうため、相手にもよりますが中終盤がおよその使いどころです。

・影の壁を積む場合、これを伏せる、捨てることは実質的な自ライフ減少と考えてください。どうせライフなら3/1でも1/1でも-/2でも変わりはないので表で振りましょう(n敗)。

 ただし徹底的に秘匿して圧力、兼、最後の結晶、のような使い方をする場合も稀にあります。ギリギリ成立しない攻めを誘発してのカウンターが主な狙いです。

 

 今回はここまで。王道の王道たる所以、大上段に構えて味わいましょう!

 

 

クレジット

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灰滅算・基礎

お久しぶりのしゃぺろんです。今回扱うのはコレ。実質想い一枚ここにあり。

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1.灰滅とはどんなカードか

 ウツロ軸の最終到達点のひとつ。あらゆる対応を許さない3点ダメージを与えます。直接ダストへ送るので相手のフレアも増やさない…のですが、基本的に相手が生きていることは少ないためオマケ程度の効果です。

 無論こんな性能のものが安いワケはありません。その消費、驚異の24。あの月影落の3倍以上です。貯められるかこんなもの、とテキストを読むと…どうやらダストの分消費が減るようです。つまりダストが24あれば実質コスト0

 ちなみに使用したフレアはダストに行くので、どれだけ切札にフレアを切ろうがその分消費が軽くなります。つまり、構築段階では本当に消費0と扱って問題ありません。

 なお3点のライフダメージは実際強いのですが、実戦では相手のライフを2まで削ることを意識してください。理由は後述します。

 

2.桜花結晶ひぃ、ふぅ、みぃ

 皆さん、ゲーム開始時に盤上にある桜花結晶の数はご存知でしょうか。灰滅算が初めての方は改めて数えるかもしれませんね。

 答えは36です。灰滅に必要なダスト+フレアは24ですから、実に盤上の2/3をダストへと送ることになるわけです。…とは言っても、あまり実感はわかないでしょう。ダストは(おおよそ)戦いが進むごとに増えるのですから。

 

 ここで灰滅算の基本的な考え方をお伝えします。ダスト自体ではなく、ダストに「なくていい」桜花結晶の数を考えるのです。

 

3.動けないのだーれだ?

 先述のとおり、灰滅を発動するタイミングでダスト(または自フレア)になくてよい桜花結晶は12個です。このうち、たとえば3つずつが互いのライフにあるとしましょう。………おや?なんと既に猶予の半分を使ってしまいました。

 ところで、このゲームには「達人の間合」というルールがあります。ウツロ単体ではこれを破る方法は一切ないので、ほとんどの場合間合には2つ以上の結晶が存在することになります。ひとまず2つとして考えましょう。

 残された桜花結晶、たったの4つ。

 つまり、残りの領域(各オーラ、付与札など)の総結晶が4を超えている限り、灰滅は放てないことになってしまうのです。

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 図で示すとわかりやすいでしょう。灰滅の発動には恐ろしくシビアな条件が必要なのです。

 ちなみに私個人の感覚では、敵陣の結晶8~9個以下、を目指してゲームを進めることが多いです。

 

4.まずは自陣から

 余程のことがない限り、相手が上のような盤面を返してくれようはずもないので、ウツロ側が能動的に条件を満たしにいかねばなりません。自分のフレアはダストと同じように扱えるので(??)、自陣からフレアやダストを作れば、敵陣から剥がずとも灰滅の種を増やすことができます。

 まず、再構成のライフダメージで1フレア(=1ダスト)が得られます。また焦燥ダメージならば、「1APと引き換えに」ライフやオーラから1ダスト分が得られます。ライフから2点分を得るにはこの方法しかないので覚えておくといいかもしれません。

 

 この結果、自陣がオーラ0、ライフ1になれば、猶予が6になります。この状態ならば、敵陣等に結晶9個(ライフ3込み)がある状態で灰滅を発動できます。

 ところで、相手が一切「宿し」を行わなければ、ダストに送りにくい領域である相ライフ、相フレアの合計は10以下になります。無論切札を使えばさらに減ります。宿しを縛る初手遺灰呪は、灰滅を目指すうえでは理に適っているといえるでしょう。

5.敵陣から剥ぎ取ろう

 ウツロには確実にダストを増やすカードが数種存在します。これらやライフ受けできない攻撃(ライフ2での2/2など)を使うことで、上の盤面に近づけることができます。以下で、それぞれで得られるダスト量を確認しましょう。初期間合は2想定です。

 

魔食:ターン開始時に1個(オーラ受け)

重圧:1APで1個

影の翅+刈取り:2APで2個(+付与札から2個)

上記+黒き波動(オーラ):+1APで+1個

 

 敵陣から剥ぐときも、おおよそ1APで1個と見なして問題なさそうです。また相手のライフを2以下にできると、相手が黒き波動や2/2、3/2をオーラで受けざるを得なくなるため高い効率でダストを生み出せます。

 刈取りは少々特殊で、付与札からダストを剥げると莫大なダスト産生効率を発揮します。ただし避けられてしまうと、今度は2AP使って何もしていないことになってしまいます。できることならライフを2まで減らし、黒き波動のハンデスを確実なものとしたいところです。

 

6.実は厄介だったところ

 さて、自陣、敵陣の他にも桜花結晶が存在する場所があります。間合です。間合の結晶を灰滅の種にするには前進宿しの2手が必要で、実は相当に面倒な場所です。相手にダスト→間合を大量に使われると、灰滅が成り立たなくなることが結構あります。

 この点に関して、影の翅はダストを減らさず攻撃できるのが非常に強く、灰滅を使う際にも大きな助けとなります。

 ちなみに、間合に桜花結晶が多く置かれている状況にはどう対処すればいいのでしょうか。解法のひとつは風走り、水雷球(逆風)などで間合をダストへ送ることです。そしてもうひとつは、なんとウツロのカードプールにあります。

 そしてこれが、相手のライフを2まで削る目的のひとつでもあります。これを使う場合灰滅は入らないことが多いですが、行動目標が変化しないのは利点でしょう。

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7.まとめ

・構築段階では消費0

・ダストに「なくていい」桜花結晶は12

・ただし、各オーラや間合に残せる桜花結晶は4~6程度しかない

・ダスト産生の目安は1AP⇒1ダスト

・相手ライフを2にできると成功しやすい

・間合の結晶は回収しにくい、その場合は円月が有効

 

 今回はここまでとなります。イベントこそ無くとも、良き灰塵ライフを!

 

クレジット

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html