おわりの一枚はじめから

おはこんラニエ、しゃぺろんです。そろそろウツロについて語ることがなくなってきました。

今回はカード番号S-4。ウツロの最後のカード、魔食についてです。

 

※ふるよにアドベントカレンダーへ寄稿しています。他の記事も面白いのでぜひどうぞ。

adventar.org

カードのおさらい

使用者の開始フェイズに、相手のオーラ1つかフレア2つをダストに送らせます。ただし、オーラやフレアが不足していてもその領域を選ぶことができます。

消費は4。同じ消費でメリットつき3/2を振れる程度に重い切札です。

個人的評価が二転三転どころではないくらい変動していたりします。

魔食の受け方

選択肢こそ2つですが、魔食の受け方には大きく4通りあります。どういうことかというと、こうです。

※筆者の推測、主観を多分に含みます。

縦軸はその影響力の傾向、ようはどれだけ苦しむかです。概ねリソース量を表しますが、右下のみ少々例外的です。

横軸はどちらで受けるかの傾向です。

左に行くほどオーラで受けやすく、相手の防御力低下として働きやすいです。

一方で右に行くほどダストが増えやすい傾向にあり、灰塵も達成しやすいです。

 

……さて、ここまでで1つ分かることがありますね。中盤までに灰塵達成する程度までダストを増やせるのは、およそ中央~右側のグループだけです。そもそもフレアを貯める性質のデッキはダストを作りにくく、魔食の支援があっても灰塵達成は終盤(あるいはゲーム終了後)になります。つまり灰塵軸のデッキを作ると破綻しやすいです。頭に入れておきましょう。

なおヒミカやヤツハはリソースが少なく刺さりがよい一方、瞬間火力が高いため展開直後の死に注意が必要です。

グループ1:右上

オーラの補充が不得意であったり、正面きっての殴り合いに難を抱えていたりします。数回はオーラ受けできても、そのうち攻撃が受けられなくなるため、切札を早めに切るなどでフレアを吐き出し始めるでしょう。そのタイミングで死なないように注意。

ウツロ軸では最もやりやすい相手であり、魔食のメインターゲットです。

グループ2:左上

大型切札の使い手です。フレアを守るために魔食をオーラで受ける傾向が強いです。攻撃に1離脱以上が必要な場合、オーラの傷を広げるか手札を伏せることになります。なるべく間合2に張り付きましょう。

当然フレアに手出しはできずダストも増えにくいので、相方からフレア破壊を調達したいところですが、低フレア構築などでフレアを投げ捨てられると魔食ごと腐る落とし穴があります(この場合グループ4(右下)とほぼ同じ挙動になります)。

実戦では空いたオーラを攻めていったり、瞬間火力の高い相方で仕留めにかかるのが定跡となりそうです。フレアが大事なので侵食の刺さりは悪くありません。

グループ3:左下

基本動作のかさ増しや間合2のまま殴れるなど、リソースの余裕を以てオーラ受けしてくるタイプ。多くないですか??幸いなことにメガミ自体の性質に依拠するため、他の位置にあるメガミがここへ移動してくることはまずありません。

灰塵軸では最もやりづらく、基本的には相方に任せるべき相手です。波動や円月での支援に徹しましょう。攻撃の足しにはなるので相方の切札が弱かったら入れてもいいです。

グループ4:右下

問題児。

低フレア構築、再起切札を頻繁に使う、1巡目に切札を使い切る科学者など、フレア吐きが苦にならないタイプ。換言すれば多少のフレアと引き換えに何不自由なく殴ってくる相手。だからといって不採用にすればフレアを貯められたり、比較的軽い切札を使うために数ターンほどオーラ受けしてきたりと、応手が人や状況によってバラバラです。相方に使いやすい切札があるなら、そちらを優先していいでしょう。

順当にフレア受けを選択される場合、相手のオーラは厚いまま保たれるので、攻撃としての通りはいまいち。またフレアがないため、相方のフレア破壊カードが魔食ごと紙屑と化します。私は円舞錬や盤狂わせがバニラ未満になって何回か死にました。前述のグループ2(ユリナ、サイネなど)もここへ来ることがあるため要注意です。

 

魔食のできること

上で出たことをまとめると、魔食の役割は

  1. オーラ剥がし
  2. 切札使用(または放棄)の誘導

いずれか、相手に都合のよい方になります。…テキストそのまんまじゃないかって?そういうこともある。できないことを把握するのは実際大事です。

 

以下おまけ

 

相手依存とどう向き合うか

ウツロというメガミはデザインの段階から、ラスボスとしての立ち位置と、それに伴う「相手の選択」という大きな枷があります。その分強力な効果を扱える…はずだったのですが、近年は緩やかなインフレと、長期戦デザインゆえの低出力が重くのしかかる事態になってきました。最新キャラに蹂躙されるソシャゲのボスの悲哀が想起されます。

話がそれましたが、相手の選択に依存するカードはきわめて扱いにくいものです。複数ある選択肢のいずれも苦しい、という状況はそれなりに限られます。さらに厄介なのが定跡の不在です。ウツロが安定した打点を一切持たない、という話はこれまでも少ししましたが、つまり打点を押し付けて勝つことができないということです。

 

ならば、こういうカードはどう扱えばよいのか。

まずは回数を稼ぐことが挙がるでしょう。最低値であっても、何度も撃てばいずれ窒息するという主張です。大事ですが、それだけでは少々非現実的です。自分にも再構成ダメージというタイムリミットがあるうえ、そもそも1ターンに手札2枚と集中1が湧くため魔食1枚では窒息しません。1ターンに1枚しか引かないTCGとはわけが違います。

次に思いつくのは、ある選択肢に重い裏目をつけることでしょう。魔食と遠心撃、黒き波動と灰塵円月の組み合わせなどがそうです。この場合裏目が本当に裏目として機能するか、そもそも相手に選ばせる必要があるのか(例:魔食オーラに対するオーラ回収や氷の音)、検討が必要になるでしょう。コスパ自体は確実なものより良いことが多い(でなければ下位互換化を避けられない)ため、そこに注目することになります。魔食の場合は継続的効果のため、毎ターン圧力をかけられることに注目できるでしょう。

 

正直なところ、ここまでやってなお、一般のカードと同程度の効力を発揮するに過ぎない、と言わざるを得ません。相手の選択というのはそれほど大きなデメリットなのです。

結論は物悲しいものになってしまいましたが、普段のデッキ構築にも適用できることだとは思います。もし機会があれば思い出してみてください。もっとも、最近のメガミは相手依存性どころか不確実性すらどんどん減っているのですが…。

 

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html