†最強無敵†ここにあり〜虚偽〜

右手に薙刀!左手に鎌!あなたのハートを灰滅ヴィミラニ

こんばんは、しゃぺろんです。今年もアドカレの時期ですね。

↓皆様の記事はこちらから

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さて、皆様は最強と名高いウツロの対応カード、「虚偽ローシェ」をご存知でしょうか。

 

ご覧のとおりきわめて強力なテキストを持っており、これ一枚で鉄壁の守りを実現し、数多の戦略を否定し、ゆえに最強無敵と―――

 

 

???「チェストぉーー!!」

死んでしまいました。何がいけなかったというのでしょう。

 

 

そんなわけで、虚偽も使い方を誤ると容易く貫通されてしまいます。今回の記事では虚偽の基本的な使い方を振り返り、ついでにメガミ毎の刺さり具合を確認していきましょう。

 

使い方1. 単射程攻撃を消す

文字通り。距離縮小によって有効射程が消えます。先に貼っておくことができれば対応不可であっても振ること自体できません(が、ゆえに多くは初撃として振られます)。

なお、しばしば距離拡大や羅針盤でこれを破壊してくることがあります。予見される場合は別の対応を持っておくとよいでしょう。

使い方2.不確定カウンターとして中盤に使う

最短射程3‐4付近の攻撃を対象とし、それを打ち消します。これらの攻撃をもつメガミは後退力が重視されていないものも多く、そうでなくとも後退は重いので刺せる状況は多々あります。

多くの場合後続の攻撃も諦めてくれるので、一方的にマウントを取るのに貢献してくれます。当然終盤にはいなくなるので、得られた2ターンを有意義に使いましょう。

不確定カウンターゆえに、終盤には影響力が大きく落ちます。他の用途でも言えることですが、この使い方をするときは特に、使う時期と対象をはっきり決めましょう。

使い方3. 攻撃後効果を消す

柄打ち、石突、遁術など、移動や後続のバフを持つ攻撃に使い、バニラ攻撃に変えます。これに頼った指し筋は虚偽一枚で瓦解しますが、ダメージはしっかり受けていることには留意すべきでしょう。

攻めの使い方として、相手の攻撃/対応を消す用途にも使われます。

使い方4. 破棄時効果を消す

圧気と遺響壁、壮語と生きる道を消します。他にもいくつか消えますが、まぁこれだけ覚えておけばよいと思います。

 

さて、この中で重要なもの、安定して力を振るえるのは言うまでもなく1と3です。また4も対象が少なすぎるだけで、本質的には同じものです。2のケアはそこまで難しくはありませんが、それ以外のケアには相当な労苦がかかります。そしてその刺さり方には、カードごとに大きな差があります。

つまり虚偽は万能な対応というよりむしろ、特定のカードを完全に封殺してしまう類のカードなのです。これだけは覚えて帰ってください。

またこのような性質から、虚偽の真の効用は「相手の構築を限定させる」ことにあります。なので採用しなくとも仕事は果たしているのです。

 

被害者の会の皆様

さてここからは、メガミごとに刺さり具合を見ていきましょう。筆者の主観による5段階評価となります。

なお攻撃後効果については、ギミックとして重要(そう)なもののみ掲載します。

1.ユリナ 刀:4 古刀:5 心:3

消滅:一閃、乱打、問答、(圧気)

後退要求:斬、月影落

効果消滅:柄打ち、浦波嵐、不完全浦波嵐

一閃の消滅が非常に大きいです。柄打ちのバフも消えるため、月影落が4オーラを乗り越えられなくなります。

冒頭の茶番のように底力にはノータッチなので、ウツロ側はまずここを考えましょう。

2.サイネ 薙刀:5 琵琶:4 拒絶:5

後退要求:八方振り、薙斬り、(裏斬り)

効果消滅:八方振り、石突、合奏、遺響壁、音無砕氷、絶唱絶華

八方振りの2/1がまるごと消える上に、石突の移動も消えてしまいます。琵琶は相方の攻撃を主体にできるため多少有効度を落としましたが、本人はそれほど変わるところはありません。

律動弧戟(間合4)は1/1が一発だけ消滅と割に合いません。つまりこれを主体に組んでくる可能性は大いに考えられます。

3.ヒミカ 銃:2 炎:1

消滅、効果消滅:なし

後退要求:ラピッドファイア

間合7まで下がるのは大変ですが、それにしたって何もない。炎天が受からないのも言わずもがな。

4.トコヨ 扇:3 笛:2 恐怖:2

消滅:梳流し、(晴舞台)、(奏流し)、合奏

効果消滅:雅打ち、久遠ノ花、千歳ノ鳥、悠久ノ雪

後退要求:千歳ノ鳥

詩舞以外の受け札が機能停止するため、大打点が通しやすくなります。梳流しも消えますが、軸とされやすい無窮+千歳への受けとしては脆弱です。

久遠本体の-/1は食らうため注意。

5.オボロ 忍:2 戦略:2 電子:未

消滅:(影菱)

後退要求:鋼糸、手裏剣

効果消滅:熊助、壬蔓、ギガ助、ホロ苦無

設置攻撃は間合の操作が効きにくく、見た目よりは仕事をします…と思いきや影菱は対応不可、鋼糸は忍歩から繋げば問題なく当たります。つまり設置避けとしては先張りに限られます。斬撃乱舞や不意打ちがまったく受からないのも難点。

電子についてはなんにもわかりません。すまぬ。

6.ユキヒ 傘:5 社交:2

消滅:ゆらりび、間合0での攻撃

後退要求:はらりゆき、しこみばり

効果消滅:しこみび、ふりはらい/たぐりよせ、よこいと/たていと

クリンチ型における大打点が消滅し、たぐりよせに合わせれば前進拒否となります。中空型も射程4の消失からリソースの維持が困難に。

間合0への着地自体はできるので、ダストを拾いながらつきさしで勝ちにくる印象です。

社交はひらりおりを軸にする場合虚偽がまるで効きませんが、かわりに終末でドローを飛ばせます。

7.シンラ 書:2 経典:2

効果消滅:反論、壮語、使徒、(全知経典)

とりわけ対応として強く使えそうなものはありませんが、壮語が山札に戻るのを防ぐことができます。

8.ハガネ 鎚:1 金床:1

効果消滅:遠心撃、砂風塵

なんにも刺さりません。3フレアで手札を守りたいかどうかが全てです。

9.チカゲ 毒:5 絆:2

消滅:毒針、生きる道

効果消滅:遁術

後退要求:飛苦無、流転の霞毒

生きる道が消えてしまいます。なんてこった。

また後退を遁術に依存しているため、毒針の消滅、飛苦無の射程4削除と合わせてまともに打点を取ることができなくなります。

なお、一部にはビートの動きで虚偽を吐かせた後に生きる道(納3)を開けて殺しにくる人もいます。まぁだいたい三拾一捨でBANされるのですが、一応気をつけましょう。

一方で絆では番傘の不可避、絆毒は間合1で撃たれることがほとんどであることなど、少々刺さりが悪くなっています。

10.クルル 絡繰:1 機器:1 友情:1

消滅:ぶらすたー

なんで採用しようと思ったんですか?

11.サリヤ 乗騎:4 新型:4

消滅:Shield Charge

効果消滅:Burning Steam、Waving Edge、Steam Cannon

後退要求:Burning Steam、Steam Cannon、Sigma-Drive、Zeta-Voice

通常札への被害が大きく、騎動がほぼ完全になくなります。それに伴いAlpha-Edgeが再起しなくなる、後半にBlackBox開封できなくなるといった二次被害も発生し、だいぶ大変なことになります。Beta-Edgeだけは全リソースを2/1として投げつける友情コンボになってしまいますが、間合4が必要なのでそこまでの脅威ではないでしょう。

新型は多くの攻撃が虚空から飛んでくるものの、Sigma-Driveが射程5、Zeta-Voiceが射程4、6になるため数ターンの攻撃を封殺できます。

12.ライラ 爪:1 嵐:1

効果消滅:流転爪、暴風

ちょっと前までは風雷撃が消滅していたのですが、何も止まらなくなってしまいました。

13.ウツロ 鎌:2 塵:2

消滅:刈取り、蝕みの塵、(万象叛ク殲滅ノ影)、終焉、来タレ

効果消滅:黒き波動

後退要求:円月、黒き波動

一見大変なことになっていますが、影の翅+離脱で間合はクリアできてしまうためそれほど問題にはなりません。またウツロミラーだと刈取りの採用もそこそこあるのですが、それを消すためにフレア3を支払っているのではあまり割に合っていません。

そして塵の変身後ですが、虚偽で1ターンを稼ぐことができます。が、1ターンなら纏いでどうにでもなってしまうケースが多く、やはり見かけほど有効ではありません。

14.ホノカ 旗:2 勾玉:1

消滅:(突撃霊式)、影の両手

効果消滅:守護霊式

後退要求:桜吹雪、この旗の名の下に、桜の双剣

守護霊式を全力で止めましょう。開花されてしまうと間合5で突撃霊式→この旗と撃たれて終わります。

勾玉は一見刺さる対象が多そうですが、桜花眩く輝かん、ふたり震える手を取ろうの双方ともに無力です。

15.コルヌ 橇:2

消滅:旋回刃、ウパシトゥム

効果消滅:雪刃、コンルルヤンペ

後退要求:剣の舞

移動しない対応なので旋回刃は消えますが、移動はされてしまいます。後続の剣の舞に霜の茨が乗らないのが救いでしょう。絶対零度は攻撃後効果ではないため普通に凍結します。

16.ヤツハ 鏡:5 花:2 魂:2

消滅:昏い顎、寄花、徒寄花

後退要求:星の爪、六葉鏡の星の海

鏡では昏い顎が消滅します。星の爪はノーデメリットになりますが、離脱1回分のリソースは費やす上、そもライフに届かなければ意味がありません。

一方でアナザー版では、これを深淵の大口に変換することで耐性を得てきます。対応不可のため鏡映ずらしもできません。特に明確な対策といえるものはないので、喰われないように気をつけましょう。

17.ハツミ 櫂:3 信頼:2

消滅:逆風水雷球、(潜雷)、(ワダナカ航路)

後退要求:攻撃札すべて

後退力が高くないので後退要求がそれなりに刺さります。逆に間合5に到達しやすい相方がいた場合、一気に効力を失います。

また、しばしば羅針盤で虚偽を破壊してきます。波呼びの攻撃タイミングの都合上、終末のほうがはるかに仕事をしやすいのでこちらも検討しましょう。

18.ミズキ 兜:2

消滅:槍兵、騎兵(虚偽展開後)

効果消滅:撃ち落とし

後退要求:三重膝丸櫓

見ての通りです。ただし戦場の不動条件が虚偽に引っかかると消えてしまうため、戦場を乗せたそうな顔をしていたら狙ってもよいかもしれません。

19.メグミ 棹:1

消滅:結末の果実

後退要求:空閃、打擲、殻打ち、因果律の根

メインルートである掌+打擲+枝が何一つ受かっていません。棹穿ちの移動も攻撃後効果ではなく、葦で簡単に間合5を踏めるため後退要求すら何も仕事をしていません。

ここで重要なのは、冒頭で述べたことと逆の現象が起こることです。つまりメインルートに虚偽が通用しないため採用されず、それによって果実もアクティブになってしまうのです。ウツロには大体メインルートで事足りる+相方との相性もあるため使われることは少ないですが、使われうるとは思っておきましょう。

20.カナヱ 仮面:1

消滅:脚本化

効果消滅:空想、あたらよちよに

攻撃を主体としていないため、例によって虚無です。

21.カムヰ 剣:5

消滅:紅刃、(血飛沫)

効果消滅:散華刃、四剣乱刃、斬り払い

攻撃札が壊滅します。素早くライフを削りにかかり、2ターン分(以上)の禁忌ゲージを稼ぎましょう。そして最後に必要なのはパワーです。

22.レンリ 衣:1 遺物:1

効果消滅:玄塗り、偽りの武器

後退要求:都度討ち、刃の本質

対象がもとより少なく、腐ったカードは嘘突きにでも変えてしまえばよいので相性は最悪です。特に採用する理由はないでしょう。

23.アキナ 算盤:1

消滅:算盤玉

後退要求:恫喝

 

はい。

24.シスイ 鋸:2

消滅:ウバラザキ

効果消滅:刻み刃

ウバラザキが消えるようになりました。めでたい。

ちなみに徹底抗戦には相変わらず何もありません。かなしい。

25.ミソラ 弓:未検証

消滅:(ミソラノソラ)、最短射程=照準の追尾攻撃

効果消滅:狙い蹴り、風孔

虚偽は攻撃の射程をいじるため、追尾がついていても躱すことができます。影の壁もあり、ミソラ単体には比較的有利を築けると思われます。

 

 

さて、なんとか書き終えました。改めて見るとメガミ毎の相性が大きく、やはり決して万能ではないのがわかることでしょう。一方でメタカードにしては刺さる相手が圧倒的に広範であるのもまた真です。

また、新参のメガミほど虚偽が効きにくい傾向も認められます。少々意外なことではありますが、インフレの傾向としては攻撃自体の振りやすさやリソースの補填など、取り回し面にあると考えられます。最近の攻撃後効果には1纏いが多い印象です。

最後に話がそれましたが、今回はここまで。良いお年を!

 

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

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一人以外全部去るとき

「侵食を葬る」特集にようこそ! 今週は、ふるよにが生まれて以来最大の変革についてのお話だ。
既に諸君もご存知の通り、今年の夏に発売される拡張より、ウツロは2つのカードのみのメガミになる。すなわち、円月、虚偽だ。
侵食はメガミの特性から退席し、そこに列するカードたちは、未来のゲームから永久に除外されることになる。
この改革は、第伍拡張に端を発し、以降の拡張において段階的に実行に移され、まもなく詳細が発表される”すんげえヤバい”拡張セット(侵食を見送る盛大なお別れパーティーになるだろう)をもって完了となる。

 

…という冗談はさておきこんにちは。隠居中のしゃぺろんです。

今回はウツロのサブ特性とでもいうべき「侵食」について、歴史なんかも軽く交えつつ語っていきます。

侵食の今昔

侵食はウツロの特徴として、新幕から取り入れられました。では第二幕まではどうだったのか?というと、現在でいう《蝕みの塵》が《刈取り》のかわりに入っている状態でした。もちろん《重圧》もありません。

侵食がどのように発明されたかは、公式ブログに綴られています。ダストを作りやすくするため、そして相手に選択をさせることが(魔王である)ウツロに合っているということからです。

bfpblog.bakafire.main.jp

また後編の記事によれば、初期の侵食は過小評価されていたそう。実際、数シーズン前までは現在のスペックで普通に使えていた(主観)ので、正しかったのだと思います。

bfpblog.bakafire.main.jp

さて、そんな侵食ですが、インフレと研究の進んだ現在はどうか。筆者自身は長らく決闘していませんが、最後にやっていた時点の結論からして完全な力不足でした。おそらくそれは今も変わってはいないでしょう。違ったらご連絡ください。

これは、一体どういうことなのでしょうか。

侵食1 vs 1/1攻撃

侵食とは、相手にダメージの受け方を選択させる効果です。…が、ここでひとつ思い出しましょう。ふるよにというゲームでは、攻撃の受け方はそもそも受け手が決めます。そこで、最も近しいであろう1/1攻撃と比較してみます。それぞれ、この中から相手が1つ選ぶことになるでしょう。

1/1攻撃

・オーラ→ダスト:1 ・ライフ→フレア:1

侵食1

・オーラ→ダスト:1 ・ライフ→ダスト:1 ・フレア→ダスト:1

 

ご覧のとおり、受け手の選択肢が単純に増えてしまっています。1/1をライフ受けするのは基本的に生死が掛かった状態でしょうから、ライフ受けでフレアが増えないのは半分死にテキストです。なんならその状態でも、大抵はライフ受けせずに済んでしまいます(たとえば暁を構えた相手からどっちを喰らいたいか、という話です)。

しかるに侵食1は、ダメージの信頼性としては1/1のほぼ下位互換です。間違っても「フレアを壊せる場合もある通常攻撃」などと考えてはいけません。

フレア価値の下落

ならば、なぜそんな侵食が(ある時期まで)普通に使えたのかという疑問が当然出ます。答えは単純で、そうそう簡単にはフレアを差し出すことができず、またこちらには不意打ち気味にフレアを増やされないというメリットがあったから。つまり、フレアの価値が高かったということです。

わかりやすい例として基本四柱から、切札を一部ピックアップしてみましょう。

基本セットのメガミはすべて必殺技として、消費の重い切札を持っていました。達人セットも多くのメガミがゆらりび、森羅判証など大型を持っています。

さて、ここで問題です。消費5以上の切札を持つメガミ、新しい順に3柱挙げてください。アナザーは含めません。さぁ走って!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解:カムヰ(灯、暁)、ミズキ(天主八龍閣、鬨の声)、ヤツハ(星の海)

おわかりいただけただろうか。ヤツハの登場から早いことに4年経ちますが、大型切札持ちはわずか2柱しか追加されていないのです。おまけにその2柱も当該の切札は滅多に使いません。そして他の切札の消費はすべて4以下、せいぜい中型くらいの消費です。

もはや初手宿しを妨害したとしても、ライフ6の頃には十分なフレアが整っています。リーサルターンの宿しまで考慮すると、もはやフレア2~3ですら安心できないメガミも増えました。ウバラハドマ、主にお前のことです。

これと通常札や固有ボードのインフレが重なり、最近のメガミは多少フレアを差し出しても問題なくなってしまいました。まさに侵食が通常攻撃未満になった瞬間です。

回復力のインフレ

最近のメガミ、というか最新の二柱は、オーラの回復力も段違いです。

 ◀すべてがおかしい皆さん

わざわざ比較対象を持ってくるまでもなく、インフレの急速な進行が示されています。そもそも近年まで通常行動札は移動札や対応がほとんどで、脳死で使えるような纏いのかさ増しはほぼ存在しなかったのです。なんとホノカすら持ってません。

行動札によるほぼ無条件でのAPのかさ増しが増えると、さて、環境や強いデザインはどうなるでしょうか。オーラ5を一瞬で突破して殺せる瞬間火力(例:鋸)や、3/1、-/1のようなオーラ受けしづらい攻撃を大量に抱える(例:剣、算)というのが主流になるのではないでしょうか。

特に前者はフレアを与えないため、高フレアメガミの更なる凋落を招きました。もはや月影落は環境にほぼいません。そしてそれは、侵食の刺さる対象が消えたということでもあります。

侵食を救うには

そんなわけで、現代ふるよににおいて、侵食はほぼ完全な死に特性となりました。すなわちウツロらしいゲーム体験を支える柱が消えたということです。これは実にもったいない。そんなわけで侵食を実戦的なレベルに戻す方法を考えてみましょう。

※以下の調整案のような何かはたぶん世界を壊すので話半分程度にお考えください。念のため。

通常攻撃との差別化

まず真っ先に考えねばならないのはここでしょう。「フレアでも受けられる弱い攻撃」のままでは、そもそも体験としてあまりに弱いです。

また、侵食は他のTCGでいう、布告除去としての性質を強く持ちます。ならばそれと同じ路線の強化は方法として順当なものでしょう。

というわけでまずは対象を絞り、受け方を狭めます。

真・侵食X:相手は自身のオーラ、フレア、ライフから桜花結晶をX個ダストに送る。

これならフレアの枯渇が即座にライフダメージとなり、単なる前進にも負けず、オーラを貫通する攻撃として円月や灰滅と同様の特色ができます。初手重圧でライフが溶けそうですが間合制限でもつけておけば大丈夫でしょう。たぶん。

数の暴力

もうひとつの強化路線は、弱いならば数で攻めるというものです。塵を積もらせて山にするのに、1巡で3侵食ではとても足りません。魔食の最低値0なんてもってのほか。というわけでちょちょいと既存カードをいじってみましょう。

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刈取り:射程3-4。侵食2を行う。間合4ならば追加で侵食1を行う。

重圧(案1):侵食2を行う。灰塵:畏縮させる。

重圧(案2):侵食1を行う。灰塵:畏縮させる。【常時】自ターン開始時、これを捨て札から使用してもよい。そうしたら、これを伏せ札にする。

遺灰呪:【展開時】侵食3を行う。【破棄時】灰塵:侵食3を行う。

魔食:自ターン開始時、侵食1を行う。

(4/30:重圧(案2)を思いついたので追加。)

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正直やりすぎたと思っている。すまん。

ただ遺灰呪に関しては基本的に終盤、かつ守りも固められない全力カードですし、通ったら勝ちくらいのことをやってもいい気はします。魔食は公式で語られたボツ案そのままですが、現代なら大丈夫なのではないでしょうか。違いますか、どこぞの商売人さん?

 ◀真・魔食(消費1)

リソース系のナーフ

ここまでの案ですが、ひとつ落とし穴があります。現代メガミに通じるレベルの侵食は、それ以前のメガミには更に強く効いてしまうのです。これでは更なるインフレは避けられません。

というわけでインフレの原因そのものをぶっ潰してしまいましょう。ついでに一部切札の消費も上昇させたいところですが、今回は省略。

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断行:纏いを1回行う。その後、集中力を1支払って纏い以外の基本動作を1回行ってもよい。

金屑纏い:纏いを2回行う。両者のオーラまたはフレアに裂傷を1与える。

投機:自オーラ→フロー:2 または ダスト→自オーラ:2

直接金融:【展開時】相オーラ自オーラ:1

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リソース面で問題児っぽいのをまとめてナーフしてみました。断行がとばっちり面してますが十分に問題児です。とはいえ単純にリソースが多すぎるのを消しただけなので、ゲーム体験としても酷いことにはならないと思います。きちんとカードを伏せて纏いましょう。

それにしてもアキナはともかく、どう見ても自らリソースを使い潰すシスイにこんなのが配られたのは何故なのか…。

おわりに

最後までこの老害じみた記事をご覧いただき、ありがとうございました。最近のウツロは円月(と虚偽)しか採用されないと度々耳にしましたが、これで円月のバフが来ていなかったらと思うと寒気しかしませんね。

なお今回は侵食をボロクソに批評しましたが、もし侵食を強く使えているデッキ等ありましたら、是非ともご連絡ください。とても喜びますしなんならナーフ情報を待たずに復帰するかもしれません

 

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

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おわりの一枚はじめから

おはこんラニエ、しゃぺろんです。そろそろウツロについて語ることがなくなってきました。

今回はカード番号S-4。ウツロの最後のカード、魔食についてです。

 

※ふるよにアドベントカレンダーへ寄稿しています。他の記事も面白いのでぜひどうぞ。

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カードのおさらい

使用者の開始フェイズに、相手のオーラ1つかフレア2つをダストに送らせます。ただし、オーラやフレアが不足していてもその領域を選ぶことができます。

消費は4。同じ消費でメリットつき3/2を振れる程度に重い切札です。

個人的評価が二転三転どころではないくらい変動していたりします。

魔食の受け方

選択肢こそ2つですが、魔食の受け方には大きく4通りあります。どういうことかというと、こうです。

※筆者の推測、主観を多分に含みます。

縦軸はその影響力の傾向、ようはどれだけ苦しむかです。概ねリソース量を表しますが、右下のみ少々例外的です。

横軸はどちらで受けるかの傾向です。

左に行くほどオーラで受けやすく、相手の防御力低下として働きやすいです。

一方で右に行くほどダストが増えやすい傾向にあり、灰塵も達成しやすいです。

 

……さて、ここまでで1つ分かることがありますね。中盤までに灰塵達成する程度までダストを増やせるのは、およそ中央~右側のグループだけです。そもそもフレアを貯める性質のデッキはダストを作りにくく、魔食の支援があっても灰塵達成は終盤(あるいはゲーム終了後)になります。つまり灰塵軸のデッキを作ると破綻しやすいです。頭に入れておきましょう。

なおヒミカやヤツハはリソースが少なく刺さりがよい一方、瞬間火力が高いため展開直後の死に注意が必要です。

グループ1:右上

オーラの補充が不得意であったり、正面きっての殴り合いに難を抱えていたりします。数回はオーラ受けできても、そのうち攻撃が受けられなくなるため、切札を早めに切るなどでフレアを吐き出し始めるでしょう。そのタイミングで死なないように注意。

ウツロ軸では最もやりやすい相手であり、魔食のメインターゲットです。

グループ2:左上

大型切札の使い手です。フレアを守るために魔食をオーラで受ける傾向が強いです。攻撃に1離脱以上が必要な場合、オーラの傷を広げるか手札を伏せることになります。なるべく間合2に張り付きましょう。

当然フレアに手出しはできずダストも増えにくいので、相方からフレア破壊を調達したいところですが、低フレア構築などでフレアを投げ捨てられると魔食ごと腐る落とし穴があります(この場合グループ4(右下)とほぼ同じ挙動になります)。

実戦では空いたオーラを攻めていったり、瞬間火力の高い相方で仕留めにかかるのが定跡となりそうです。フレアが大事なので侵食の刺さりは悪くありません。

グループ3:左下

基本動作のかさ増しや間合2のまま殴れるなど、リソースの余裕を以てオーラ受けしてくるタイプ。多くないですか??幸いなことにメガミ自体の性質に依拠するため、他の位置にあるメガミがここへ移動してくることはまずありません。

灰塵軸では最もやりづらく、基本的には相方に任せるべき相手です。波動や円月での支援に徹しましょう。攻撃の足しにはなるので相方の切札が弱かったら入れてもいいです。

グループ4:右下

問題児。

低フレア構築、再起切札を頻繁に使う、1巡目に切札を使い切る科学者など、フレア吐きが苦にならないタイプ。換言すれば多少のフレアと引き換えに何不自由なく殴ってくる相手。だからといって不採用にすればフレアを貯められたり、比較的軽い切札を使うために数ターンほどオーラ受けしてきたりと、応手が人や状況によってバラバラです。相方に使いやすい切札があるなら、そちらを優先していいでしょう。

順当にフレア受けを選択される場合、相手のオーラは厚いまま保たれるので、攻撃としての通りはいまいち。またフレアがないため、相方のフレア破壊カードが魔食ごと紙屑と化します。私は円舞錬や盤狂わせがバニラ未満になって何回か死にました。前述のグループ2(ユリナ、サイネなど)もここへ来ることがあるため要注意です。

 

魔食のできること

上で出たことをまとめると、魔食の役割は

  1. オーラ剥がし
  2. 切札使用(または放棄)の誘導

いずれか、相手に都合のよい方になります。…テキストそのまんまじゃないかって?そういうこともある。できないことを把握するのは実際大事です。

 

以下おまけ

 

相手依存とどう向き合うか

ウツロというメガミはデザインの段階から、ラスボスとしての立ち位置と、それに伴う「相手の選択」という大きな枷があります。その分強力な効果を扱える…はずだったのですが、近年は緩やかなインフレと、長期戦デザインゆえの低出力が重くのしかかる事態になってきました。最新キャラに蹂躙されるソシャゲのボスの悲哀が想起されます。

話がそれましたが、相手の選択に依存するカードはきわめて扱いにくいものです。複数ある選択肢のいずれも苦しい、という状況はそれなりに限られます。さらに厄介なのが定跡の不在です。ウツロが安定した打点を一切持たない、という話はこれまでも少ししましたが、つまり打点を押し付けて勝つことができないということです。

 

ならば、こういうカードはどう扱えばよいのか。

まずは回数を稼ぐことが挙がるでしょう。最低値であっても、何度も撃てばいずれ窒息するという主張です。大事ですが、それだけでは少々非現実的です。自分にも再構成ダメージというタイムリミットがあるうえ、そもそも1ターンに手札2枚と集中1が湧くため魔食1枚では窒息しません。1ターンに1枚しか引かないTCGとはわけが違います。

次に思いつくのは、ある選択肢に重い裏目をつけることでしょう。魔食と遠心撃、黒き波動と灰塵円月の組み合わせなどがそうです。この場合裏目が本当に裏目として機能するか、そもそも相手に選ばせる必要があるのか(例:魔食オーラに対するオーラ回収や氷の音)、検討が必要になるでしょう。コスパ自体は確実なものより良いことが多い(でなければ下位互換化を避けられない)ため、そこに注目することになります。魔食の場合は継続的効果のため、毎ターン圧力をかけられることに注目できるでしょう。

 

正直なところ、ここまでやってなお、一般のカードと同程度の効力を発揮するに過ぎない、と言わざるを得ません。相手の選択というのはそれほど大きなデメリットなのです。

結論は物悲しいものになってしまいましたが、普段のデッキ構築にも適用できることだとは思います。もし機会があれば思い出してみてください。もっとも、最近のメガミは相手依存性どころか不確実性すらどんどん減っているのですが…。

 

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ふるよに二柱考察:薙鎌(7/12更新)

いつもの鎌X考察シリーズ、今回は薙鎌編です。

固有能力の嚙み合い方が非常にわかりやすいので、ダストの作り方をおさらいしながら見ていきましょう。

オーラを捨てるとダストが増える

今更言うまでもないことでしょうが、攻撃をオーラで受けるとダストが増えます。これはダストを増やしたいウツロにとって好ましいことですが、一方で当然守りは薄くなり、纏えばせっかくできたダストを失ったうえでテンポロスを招きます。悩ましいところ。

しかしサイネならば話は別です。八相はオーラ受けを積極的に肯定します。八方振りの攻撃力が大きく増すのは勿論のこと、見切りも非常に強力な対応となります。

切札を使うとダストが増える

これもまた当然のことですが、一般的には切札を使うとダストが増えます。特に再起する切札は早開けが損になりにくく、定期的にフレアをダストに変換できるため相性がよいです。

そして、これもまたサイネは持っています。どん。

八相のリスクを緩和しつつ、1/1の攻撃を兼ねるため3ダストほどを簡単に作ってくれます。再起条件も八相のため簡単です。

(※相手オーラが0ならばライフを取れることを忘れないでおきましょう。遺灰呪の返しなどでたまに発生します。)

攻撃するとダストが増える

忘れてはならないのが自分からの攻撃です。相手のオーラを削ればダストが発生し、相手が(ライフダメージ由来の)フレアを使えばダストが増えます。刀鎌の記事でも触れたとおり、ウツロの権能をよく振るうには積極的な攻撃が必要です。

この点においては、石突が非常に強力です。攻撃と移動を兼ねることで手数が増えるのは勿論、間合2で振れるためしゃがみにも使え、ついでに限定的ながら対応としても使えます。赤札を減らさずに影の翅への依存度を大きく下げることができ、スロット圧縮の効果が見えやすい1枚です。

サンプルレシピ

八相×灰塵ビートコントロール(7/12更新)

通常札:八方振り 薙斬り 石突 円月 遺灰呪 自由枠2枚

自由枠:見切り 黒き波動 影の翅

切札:律動弧戟 音無砕氷 灰滅

使い方:

序盤は前進でオーラが増えるため、無理に八相を狙う必要はありません。相手の攻撃で八相に入り、殴りましょう。見切りと音無が大抵の攻撃をいなしてくれます。

初手遺灰呪も使用して構いません。宿すのに比べて前進がスムーズになり、灰塵の邪魔になる相手フレアも抑えることができます。

中盤以降は八相〜オーラ3程度を維持し、積極的にライフを取りに行きます。2/1がオーラを削ってくれるので、音無も合わせるとあっさり灰塵を満たすことができ、灰塵円月でさらにライフを奪えます。そしてライフ3ほどまで落とし込むと、そのまま灰滅や灰塵円月+薙斬りor再構成などの死が見えてきます。なんだかんだと言ってますがようは殴ればいいんです

律動弧戟は、ライフ3〜4点ほどの大きな攻撃への返しに。音無では吐ききれない大量のフレアを吐き、攻撃のために薄くなったオーラを破壊し尽くし、あわよくばそのままライフ3点を消し飛ばします。

自由枠について

見切り:準確定枠。八相の安定感が桁違いに高くなります。また、間合2から1に動くことで地味に灰滅カウントを増やせます。どう見ても通じない相手にだけ抜きます。

波動:火力補強。サイネの攻撃や灰塵円月がライフを取りやすいため、オーラ受けを選択させやすいです。3ターン目に仕掛けてくる相手や、手札を抱えがちな相手に。

影の翅:追加の後退札ですが、クリンチには無力なのが残念なところ。石突のみに依存できない相手に。

優先度の低いカードについて

刈取り、重圧:他のカードと比べて単純に出力不足。更新を待つべし。

圏域:間合3~4は多くの場合危険地帯であり、圏域はそれより後ろを目指す札。この組は間合6以上ではライフを取れないため、レンジロックをする意味は薄い。クリンチ対策には有力なのでメタカードとして。

影の壁、衝音晶:音無砕氷と役割が被りがち。

無音壁:ダストを吸ってしまい、相手もこれに合わせて纏いがちなため停滞を招きやすい。ただし、対レンジロックではオーラを開ける手段として有用。

(刈取りを除き)いずれも防御的なカードなので、対カムヰなどでは採用の余地があったりします。

おまけとあとがき

フレアもオーラもほぼ空の状態でゲームを進めるため、リソース剥奪を受けにくいのが特徴としてあります。ただし結果としてライフだけが厚く残るため、灰滅を目指す視点からは明確に悪形です。そのためかつては決定打が不足しがちな型、ようは失敗例でした。

しかし、円月の上方修整によって灰滅以外の決定打を得ると、この問題が一気に解決されました。この型が実用的になったのは、実は結構最近のことだったのです(筆者の知る限りにおいては)。

サイネの八相も含め、メインウェポン上方修正の効果をひどく実感した二柱でした。他の組み合わせも探ってみると、発見は結構埋もれているかもしれない、などと思った次第です。

 

余談:コンボについて

一般的な構築記事だと終盤の最大火力や、序盤の奇妙な踊りから突然の大ダメージ、なんてものが載っている場合も多いですが、ウツロの記事で見かけた人は少ないのではないでしょうか。いくつか理由があります。

ひとつは攻撃スタッツの低さです。オーラダメージがすべて低いので、所謂サイネ算(※)以上の瞬間火力はまず出ません。灰塵円月の-/2もコンボ性は皆無であるため最大火力には関わりにくく、関わったところで計算は単純です。

もうひとつの理由として、ウツロのカードは自分のカードに一切影響を及ぼしません。そのためコンボは相方のカードが核になり、また他の組み合わせでも流用できるものがほとんどになります。-/X系の攻撃はバフできるカードも限られます。

そんなわけで私の記事は、コンボではなくシナジーを中心に書かざるを得なくなって書いています。面白いコンボがあったら是非教えてください。喜びます。

(※)ダメージの値が低い方(同値ならオーラ)を可能な限り選択すると仮定する計算法。

 

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

 

オンライン起源祭レポート

こんにちは、右腕不在のしゃぺろんです。今回は起源戦大規模大会、オンライン起源祭に参加してきました。

環境考察など

今回の起源戦で使用可能なメガミは基本+達人+メグミ、レンリ。なかなか一定の方向性を持った三柱(いわゆる金太郎飴)を見出しにくい構成です。そこでまず思いついたのはこれ。

刀薙毒

解説は不要でしょう。とてもわかりやすいビート3柱です。これがトップシェアになると予想してました。

さて、これがミラーになった場合、基本的に毒が受からないため刀薙ミラーになります。これが難しいのです。ダストができない割にダストを要求する札が多い。切札を通そうにも対応が多く、殺しきれなければ待っているのは死。しまいには間合1に潜り始めるとかなんとか。私に乗り切れるとは思えませんでした。(刀or薙)毒Xの形も考えましたが大抵毒Xがダメでした。

鎚毒X(X=刀、薙、傘など)

刀薙の弱点、それはレンジロックやクリンチ。ならばと考えたところですが、うまくいきませんでした。簡単に言えば大天空プランが通らず、その影響で生きる道が通せなくなってしまいました。困った。

薙銃忍

近距離がダメなら遠距離でロックすればいいじゃない、と天啓。実に前日深夜のことであった。薙銃、銃忍は両方とも強固なレンジロックを敷けるため、あとは薙忍で刀薙を抜くだけ。

当日

やはりというべきか、刀薙Xがとても多い環境でした。ちなみに一回戦終了時点で残った刀薙Xは2人でした。

一回戦:珈琲飴さん 刀薙(騎)

返ってきたのは意外にも薙銃。レンジロックをかけに掛かります。

master-horiemon.hatenadiary.jp

構築はこの記事そのまんま。初手無音壁でダストを作られましたが、圏域で回収できたので事なきを得ました。

対応音無がちょっとライフに当たったりしましたが勝ち。

二回戦:沼さん 刀薙(書)

前日フリプしたときと全く違った三柱を持ってきたので驚かれました。そりゃそうだ。

返ってきたのは意外にも薙銃。レンジロックをかけに掛かります。…さっきと同じこと言ってないかって?実際そうなので仕方がない。

構築も先程とまったく同じ。しっかりライフ1になるのをを待ってからクリゼロを刺して勝ち。

三回戦:owl8さん 忍騎(銃)

返ってきたのは薙忍。構築は以下。

 八方/薙斬り/石突/見切り/無音壁/鋼糸/影菱

 律動弧戟/響鳴共振/果ての果て

先手は私。お相手は1巡目の終わりにマスピを展開し、BS+WEで間合0へ。こちらは焦燥2点を受けて再構成を遅らせました。

なんやかんやあって終盤。設置鋼糸で空になったオーラにトップ鋼糸、WE、影菱がまとめて飛びライフ3。間合は再び0になり設置を躱されますが、手札は薙八方と鋼糸。NAGAを立てられたら勝ち筋が消えるため響鳴共振から仕掛け律動弧戟。八相八方に誘導を吐かれたら負けでしたが、持っていなかったためオメバで打ち消し→鋼糸でなんとか勝ち。最後の切札はやっぱり箱でした。

準決勝:M4さん 薙扇(書)

純粋なアグロヒミカではないものの多分ダメであろう書をBAN。返ってきたのは薙銃。またか。

無窮がつらいため後退力極振りは不向き。薙ベースのビートダウンを組むことに。

 八方/薙斬り/石突/シュート/マグナム/バクステ/バクドラ

 響鳴共振/音無砕氷/レバレ

決闘では3ターン目、シュートをオーラ受けしてきたのでマグナム、バクドラ音無にレバレまで乗せて5点を奪う。…まではよかったものの早々に久遠がアクティベート。また音無を吐いてしまったために(千歳の圧で)オーラ受けが難しくなり、音無が再起しなくなる悪循環に。たとえライフで受けてでも再起させておくべきでした。ちなみに千歳は不採用。

そして終盤。お相手は3つのオーラを自ら1まで宿しターンエンド。おまけに石突はすでに捨て札。見切りは…この対面で入るとは思えない。

意図のわからない一手でしたが、このせいで残った響鳴共振が消費7の1後退という紙屑となり使用不能に。移動力が足りなくなり、手札を伏せて無理やり八方とマグナムでリーサルを取りにかかりますが、久遠と音無に止められ敗北。こちらに6フレアありながら律動弧戟でなく響鳴共振のケアをしたというのか、未だ真相は闇の中…。

追記:ご本人から解説をいただきました。久遠+律動弧戟のフレアの準備と、見切りを構えているフリだったそうです。なお上述のとおり見切りの可能性はハナから切り捨てていました。

 

と、このような戦績でベスト4に入りました。環境考察は功を奏したものの時間が足りずに練度の不足が残り、また薙扇系は無検討だったのが最後に響きました。たぶん近く履修します。

優勝のもっちさん、準優勝のM4さん、おめでとうございます!

 

おまけ

今回の戦利品です。

とても惜しい。

 

 

円月の上方修正によるウツロの各カードへの影響

シーズン7-2最速王座(非公式)のしゃぺろんです。

長い冬が終わりました。

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来ましたね!カード更新!!

更新全体の考察は他の方々もやっているので、ここでは円月の更新に絞ってお届けします。

なおこの更新によって、他のウツロのカードもすべて上方修正を受けていると言っても過言でないほど大きな影響が発生しています。なので円月のみならず、ウツロのカードすべてをここで再考します。

 

あるいは、これが本来想定されていたウツロなのかもしれません。

 

円月

間合6-7 → 間合5-7

灰塵ならば、もとの効果に加え距離拡大:近1(4-7になる)

適正間合が1つ(灰塵で2つ)追加のみと、文面だけ見ればいささか地味に映るかもしれません。しかし、円月単体においても多くの影響があります。

終盤の安定化

修整前の円月は、使用するため間合6まで下がる必要がありました。影の翅はほぼ必須で、その上で離脱後退のリソースを要求するため、他の攻撃はまず振れません。ダストもこのために14程度あってなおギリギリというところでした。

翻って修整後は、影の翅は必ずしも必須ではありません。離脱後退だけで撃てるため、要求リソースが大幅に減りました。ダストも13程度あれば十分、他の攻撃も一緒に撃てるようになりました。

ついでに射程の拡大に伴い、両ステップへの耐性がつきました。

中盤の打点として

灰塵を満たさずとも、間合5は離脱+影の翅だけで届く間合です。なので2/2として、他の攻撃に合わせることができるようになりました。飛苦無が1枚追加されたようなもので、大幅な火力アップに繋がります。

もちろん中盤でも灰塵を満たせば4-7の-/2です。

序盤においても / ウツロ全体への影響

遠距離方向への修整は特になく、変わっていないように見えますが大間違いです。そもそも円月は中盤の弱さ、終盤の不安定性ゆえに採用されないカードでした。採用していないカードは攻撃に使えないのです(語り部や騙り部のことは一旦忘れるように)。

つまり円月が中終盤の使用に耐える水準になったことで、序盤の火力も大幅に増強されているのです。また円月がライフを取れるカードであるため、「ウツロがライフを取れないために弱い」というカードが一気に強化されました。それらについては後述します。

また円月は灰塵の報酬でもあります。つまりこれまで意義が希薄だった「灰塵を目指す」という行為が強くなったとも言えます。これも関連カードで述べます。

黒き波動

ライフ受けの重みが大幅増

さっそく出てきました、「ウツロがライフを取れないために弱い」カードその1です。元からそれなりに強いカードではありましたが、安易なライフ受けができなくなりました。当然オーラ受けは(手札0でもなければ)丸儲けです。

刈取り

中盤の打点増、ダスト増加の有意義化

翅刈取り→灰塵円月または離脱円月、と繋がるようになったのがシンプルに強化ポイントです。

ちなみに刈取りは波動より円月との相性のほうが良いので、赤札3枚のうち何を伏せるか迷ったら波動がよいでしょう(波動が手札0でケアされやすいのも一因です)。

重圧

灰塵の有意義化、しゃがみとしての役割

灰塵を目指す行為が強くなったため、その煽りを受けました。畏縮はいつ使ってもおよそ強力ですが、これ自体の攻撃力は低く、間合を問わず、移動を妨害しやすいためしゃがみに使うのが強いと思っています。

影の翅

最低限の役割は得た

未だふるよにでトップクラスに弱い移動カードですが、中盤に灰塵をキープしたまま攻撃する意義を得たため、なんとか独自の立ち位置は手に入れました。

影の壁

ダメージレースができるように

性能自体はあまり変わっていません。が、円月は(灰滅と違い)自分のライフを多く残していても問題ありません。

灰滅しかなかった時代では、単に死なないためのカードでした。円月でトドメを刺せるようになってからは、ライフの優位を取りにいけるカードとして幅が広がったと思います。

遺灰呪

初手使用や灰塵が有効に

初手に遺灰呪を使用しても、遠距離で追撃できなければあまり意味はありません。ゆえに円月の追加は朗報です。遺灰呪の後は重圧、波動、円月とオーラ4つを要求するため、1巡目を前進や纏い以外のことに費やすのは難しくなるでしょう。

灰塵効果も円月によって強化されました。これまでは返却したオーラを防御に使われ、ライフ1点を相殺してしまいがちでした。しかし円月ならば返したオーラを無視するので、正しくライフ1点として計上できます。

灰滅

「これだけケアすればOK」ではなくなった

今まで円月を使うデッキにはまず入りませんでした。しかし、それは単に円月が振れなかったため。ライフ打点の向上によって致死圏内への引き込みも早くなりました。

灰滅に対し、付与札や纏いでダストを減らす動きは対策として最もわかりやすいものです。しかし円月は灰滅より要求ダストが少ないため、多くの場合これらを貫通してトドメを刺しにいけます。また円月を止められる切札対応は少なくないですが、それらに対しては灰滅が強く睨みを効かせています。影の翅1枚だけで灰塵円月が振れるようになったのもポイント。

虚偽

あいも変わらず最強クラスの対応

筆者が(修整前に)ウツロの7割と評していたとおり、非常に強力な対応です。

ただし、ひとつだけ問題点がありました。灰滅との相性の悪さです。付与なのでダストを吸ってしまい、灰滅の達成を阻害してしまう(そしてその間に纏われる)ことがよくありました。当然、円月ならその心配はありません。

ちなみにりげいなーが同時に更新され、そちらで納4にしつつ再展開できるようになりました。言うまでもなく凶悪そのものです。

終末

時間稼ぎが有意義に

おおまかな影響は虚偽と同じです。今までのウツロは時間稼ぎにあまり意味がありませんでしたが、円月を引き込むために使えるようになりました。

なお、先日の記事で触れたバグは一切直っていないので注意して扱いましょう。ついでに更新してほしかったところです。

↓バグ情報

hidluck.hatenablog.jp

魔食

フレア0受けを許さない

「ウツロがライフを取れないために弱い」カードその2にして「灰塵を目指す」カード。円月がライフ2点を取るようになったことで、フレア0で受けられる機会が激減します。フレアを使うことによる隙や即効性のなさは相変わらずですが、今後少なくとも正しく機能はしてくれるでしょう。

 

蝕みの塵、残響装置:枢式

サブルートが確立

蝕みの塵のやってることは魔食と同じなので強化点も同じです。

塵に関してですが、円月は元から採用されていました。ダストを作らねばならないのと、変身によって円月を使い捨てられるからです。しかし変身しない構築や変身できない盤面だと主張が何もありませんでした。

更新で灰塵円月がルートに加わったことで、蝕みの塵を使うために(終焉の影を考慮せず)塵を宿すことが可能になりました。環境トップが大型切札を重用するなど、それなりの理由があれば競技シーンにも出てくるかもしれません。

 

まとめ

というわけで、円月の更新によって起こる変化を考察してみました。こうしてみると、円月がウツロの基本や根幹としてデザインされていたことがよくわかりますね。カード番号1というのも頷けます。

今や一線級のメガミとなったウツロ、皆様もぜひ使ってみてください!

 

 

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

 

ふるよに二柱考察:刀鎌2.0

※この記事はシーズン7当時に書かれたものです。カード更新の影響で各カードの評価が7-2時点とは大きく異なっています。

 

今日はエイプリルフールですね。偽証と虚偽、どちらがお好みですか?

ところでウツロの強さの7割くらいは虚偽です。

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閑話休題

もはや刀鎌の人とプロフに書いてしまっているしゃぺろんです。記事から早くも2年ほど経ってたので更新記事を書きました。概要はこちらの記事をどうぞ。

hidluck.hatenablog.jp

構築:刀鎌スタンダード2.0

通常札:斬 一閃 柄打ち 居合 気迫 黒き波動 刈取り

切札:月影落 浦波嵐 虚偽

 

早速ですが、新しく(?)型を作りました。スタンダードの名のとおり、迷ったらこうしておけば間違いはありません。慣れてきたら底力、灰滅、圧気などを適宜差し替えるとよいでしょう。

 

マリガン:ボトムに居合があるとちょうどよいです。後手なら斬や刈取りを、伏せないで済む位置に置いておきましょう。

1巡目:先手なら3ターン目、後手なら2ターン目に波動だけ撃ちましょう。斬や刈取りも振れそうなら振ってよいですが、無理をすることではありません。居合を抱えて6枚再構成するとよいでしょう。

2巡目:流石に間合4は踏めてると思うので再構成後、居合から入りましょう。踏めていないなら宿し前進をしているだけで月影が早まります。

3巡目:月影を落としましょう。相手は死にます。対応2枚は片方だけを使う想定ですが、死ぬより安いので必要なら両方切りましょう。13フレアも一応不可能ではありません。

情報の更新など

魔食は弱い

あまりに身も蓋もない結論ですが弱いです。私はこれに気づくまで数年苦しみました。

知ってのとおり、魔食はフレアを空にすることで無効化できます。だから相手はフレアを差し出して切札を諦めるか、毎ターンのオーラダメージを受け入れるかの二択を迫られるというものでした。しかし簡単な解決策があったのです。

フレアの発生と魔食の発動には大きなタイムラグがあります。斬でできたフレアも、再構成のフレアも、相手のメインフェイズに使用することができます。つまり軽い切札で固め、自然発生したフレアを都度使っていくだけで、魔食は簡単に紙切れになってしまうのです。傾ききった天秤が機能することはもはやありません。

加えて4フレアはシンプルに重いのです。初手遺灰呪とも喧嘩をしますし、月影などの大型はもとより、虚偽が消えてしまう隙が非常に大きいです。4回は有効に使えないと元すら取れないのに、魔食を展開したおかげで殴り放題。おそらく余命が4ターンもありません。

同じように場作りをするミオビキ航路は2フレア。完全論破も2フレアになりましたし、ウパシトゥムなんかは0です。それくらいしてもいいと思いますよ私は。

灰塵はもはや機能していない

そもそも灰塵を参照するカードは円月、重圧、遺灰呪、終末の4枚。そのうち円月は元が弱い上にせいぜい最後にしか振らず、遺灰呪はオーラを2つも返却するので下手すれば弱化です。終末は再起させて使うにはあまりに重く、タイミングも相手も選びに選びます。

灰塵を達成して強いのは重圧のみで、それも非灰塵だと1:1交換にしかなりません。ダスト枯れ盤面で強いというのをさておくと、基本的には灰塵下で初めて使えるようになるカード、それも通常の攻撃と同程度の威力です。射程こそ問わないものの、間合操作ができないため受動的にしか活かされていません。

 

そんなわけで灰塵カードが全滅しました。つまり灰塵を考慮する必要は一切ないということです。自分で書いてて悲しくなりました。ちなみにこれが魔食の弱さに拍車をかけています。なにせ灰塵に入れるためのカードなのに灰塵が参照されないんですもの。

アグロ月影していい場面が結構ある

最近のメガミは通常札の打点が高い一方で月影落のような大型切札が少なく、大量のフレアを与えても死ににくくなりました。一方で間合操作に長けていたり、リソース破壊が巧妙だったりします。また終盤は月影を徹底的にケアする人が多いはずです。

なので、月影は早期に通してしまうのが最善である場合が結構あります。相手がフレアを使えば詰めを灰滅に頼ることもでき、ダスト0盤面用に重圧を採用していればいきなり畏縮が発生します。当然灰滅ケアをするなら死蔵されるだけなので無問題です。

ちなみにこの影響で初手遺灰呪や魔食の評価がさらに下がっています。もはや死体蹴りどころの話ではない。

ウツロいる?

ウツロにしかできないことはありますし、コンボやシナジーの効果は保証します。ただし現時点でオリジンメガミの地力としてはワースト候補筆頭なので、特に三拾一捨などにおいて無理におすすめはしません。

 

私はカード更新に期待しつつも握ります。