拾壱枚目ここにあり:円月

 気づいたら1年近く記事のなかったしゃぺろんです。仮面も勾玉もウツロに厳しすぎたので長い長い冬でした…

 ともあれ、今回紹介するのはウツロで(個人的に)一番難しいカード。使いこなせれば、10枚のカードプールを11枚にできるかもしれません。

 

当記事は「ふるよに Advent Calendar 2021」に参加しています。

adventar.org

 

というわけで今回の主役、円月です。

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 円月を使用した構築については、テトまる様の記事でも触れられていますのでご一読をおすすめします。また、この記事も幾分か同じ内容を含みます。

furuyoni-blog.hatenablog.jp

円月について

 まずはウツロ単体で運用するとしてカードを見ていきましょう。

 最初に火力。2/2です。強めのスタッツには分類されますが、横に2/1なんかが1枚欲しいところですね。

 ではここで射程の合うウツロの攻撃を見てみましょう。

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 残念なことに2/Xの攻撃がありません。2オーラの破壊に2枚使うためシンプルに弱く、ライフダメージが安定する訳でもありません。黒き波動は比較的ライフに入りやすいですが、別に円月のためではありません。

 

 次は射程、6-7です。コルヌやハツミ、メグミが4-5に3/2の攻撃を持っていることを考えると相当な遠距離です。これを毎巡のように撃ち込みたいならば、相当な後退力が必要になるでしょう。というわけでウツロの移動札は…と。

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 そうなのです。ウツロは攻撃こそ遠距離で作られていますが、そのための後退力もリソース源も一切持ち合わせていません(なのでいつも間合2に張り付いて波動や刈取りばかり撃っているワケです)。

 つまり、これを使うタイミングは最序盤と最終盤に限られます。それ以外は伏せ札になることでしょうが、カードを全部表にしたいウツロでやりたいことではありません。

 

 最後に効果、灰塵達成で-/2になります。それはいいのですが、それだけです。

 何が問題かといえば、対応ができてしまいます。射程の都合上前ステップに脆弱で、打ち消しや両ステップは言わずもがな無理。黒き波動を併用しようとすれば要求値が大幅に上昇し、場合によってはダストを減らされる(例:衝音晶の納)だけでもアウト。ライフダメージの軽減なんかも激痛です。

 また影の翅だけでは間合が足りないため、実質要求ダストは14程度です。ウツロを握ったことがあればハードルの高さはわかるはず。翅抜きに撃つことも不可能ではありませんが、事前にダストとオーラを確保した上でほぼ全リソースをつぎ込まねばなりません。結果、対応への脆弱性が増し、纏いでダストを減らす対処も無視できなくなります。

 

 ついでに言うならカードナンバーも問題です。通常札のNo.1、基本攻撃枠です。使いにくいこのカードがこの枠を埋めているせいで、ウツロ全体の打点が不足気味になっていると私は考えています。

 

円月の何が弱いのか

 ほとんどすべてと言ってしまいたいですが、なんとか要点をまとめましょう。

1.使用機会が非常に少ない(その割には効果が高くない)

2.対応に脆弱

3.円月と影の翅の両者を抱えなければならない

 これはどうしたことか、攻撃札としてあまりに致命的な三点となってしまいました。通常攻撃にも使えなければ確定ダメージとしても不安定、最終盤の使用に限ってすら難しくては紙屑もいいところでしょう。加えて、全部いっぺんに解決できる方法はハッキリ言ってありません。

 

 ……が、ひとつひとつならまだ解は見つかりそうです。

 

解1.相方の攻撃に合わせる

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 ウツロ様の戦い方じゃない…。しかし実際こうするしかありません。相方の移動戦略に乗ることさえできれば、使用にあまり苦労はありません。一番使われている円月の使い方。

ヒミカ:マグラピバクドラ円月3/3。他に適役が少ないだけで円月やウツロである必要性はない。

サリヤ:騎動後退で間合を稼げ、AEでダストと追加打点を出せる。

コルヌ:円月>ウパシトゥム+かじかみが綺麗。続けて波動or重圧>ウパも。

ハツミ:強酸や水流がライフに入ってくれる。逆風イサナ>円月もリーサルに使いやすい。

メグミ:葦が影の翅の上位互換。空閃や因果律の根も射程が合い、序盤の打点にできる。

 

解2.対応対策

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 素直に対策します。気迫、無窮ノ風、黒き波動などで対応を消すのがまず一つ。気迫は書いてあることが弱いですが、影の翅の役割が一部担えます。

 あるいは、対応不可のフィニッシャーと組みサブプランとして採用します。構築段階で対応札の価値を下げてしまうのです。ちなみに切札対応はだいたい灰滅のカモなので大丈夫です。

 

解3.伏せても使えるようにする

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 (他にスカイマ、要返し、大手門、あまつそら)

 今回の主題。円月の使いにくさは、パーツが手札に揃えられないことに起因します。ならば山札を引き切ったり、手札以外にキープできればよいのです。四季や要返しは、伏せた円月や翅をデッキボトムに戻すことでタイミングを合わせられます。

※カード単体の相性の話なので、鎌兜や鎌仮面の強度は保証しません。むしろ教えてください。

 

というわけで参考レシピがこちら。

ウツロ/ホノカ

基本:円月 黒き波動 影の翅 精霊式 桜吹雪 義旗共振 指揮

選択:重圧 お守り 刈取り 

切札:四季 この旗 虚偽

 影の翅を利用して間合3でヲウカを作り、分厚い対応とオーラを盾にブン回します。ヲウカは間合5でケアできますが、そこに円月が待ち構えています。近距離をあからさまな危険地帯に変え、相手から下がってもらう寸法です。

 前進から2ターン目に義旗共振、4ターン目までに波動円月→精霊式と撃ち込みながら前進。攻撃の意志なき前進拒否は、義旗共振が無限に山札を稼いでくれるので一方的な得です。ちなみにこのせいで遺灰呪は候補から完全に外れました。指揮は2巡目にも使いたいので、使うなら必ず再構成に巻き込みましょう。

 可能ならば1巡目にヲウカを作ってよいですが、だいたいできないので2巡目の底に入れるつもりで動きましょう。影の翅と指揮を抱え、影翅>突霊>指揮+この旗でライフを取り、そのままヲウカへ開花。焦燥を受けようがオーラで受けられようがブン回し、再構成に巻き込みます。突霊がライフに入ったらこの旗はキープし、虚偽に合わせて使うのがオススメ。

 ヲウカをひたすら撃てば相手はいずれ潰れます。それならばそれでよし。逃げるのも耐えるのも大抵は無理をしているので、灰塵円月でトドメを刺しましょう。ヲウカを受けながら虚偽+オーラ6を超えられる反撃は早々できません。

 選択にあるものはテックカードとして、主に桜吹雪と入れ替えます。例えば相手がサイネなら重圧+指揮で八相を咎められます。打ち消したい攻撃持ちにはお守りを。刈取りは付与持ちや中距離系にそこそこ強いほか、オーラを確保する必要性の薄い相手に入れます。なお再構成が遅かったり、最後まで引ききらない場合が多いため、影の壁はやや効果を発揮しにくいです。

 なお円月を抜いても特に問題なく成立します。相手が十分後退できるときだけ入れればよいでしょう。

 

 

おわりに

 というわけでウツロの(個人的に)最も難しいカード、円月の使い方でした。使いにくいカードには違いありませんが、それでも勝ち筋のひとつになるカードで、円月が入ってたら勝てたという試合は確かに存在します。ウツロを宿す際は、使用可能性を一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 それはそうと。

 

 

 

カード更新が!!欲しい!!!!

 

クレジット

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html