※当記事は「ふるよに Advent Calendar 2020」に参加しています。
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最近まったく布団から出られないしゃぺろんです。唐突ですが12とか24ってウツロ様にとても縁深い数字ですよね。
さてさて、今回はカード1枚を深く掘り下げてみます。取り上げるのはコチラ。
ウツロ様の全力札、遺灰呪です。
遺灰呪のキホン
まずはテキストをおさらいしましょう。
遺灰呪 付与/全力 納2
【展開時】相オーラ→ダスト:3
【破棄時】灰塵ならば、ダスト→相オーラ:2、相ライフ→ダスト:1
展開時効果でオーラ3つを吹き飛ばします。これは1ターンで得られるリソースに丁度相当します。魔食が効いていれば、オーラ5の相手も一気に1まで削られます。
さらに灰塵を達成していればライフを奪い、フレアとしての活用も許しません。一見ダストを自ら減らしてしまいますが、オーラに比べるとライフ(とフレア)の桜花結晶をダストへ送るのは遥かに難しいので、長い目で見れば灰塵であってもダストは増えています。そもそもダスト1の差が問題になることは多くありません。
特に灰滅を目指すのであれば、敵陣のライフやフレアはしっかり減らさねばなりませんから、遺灰呪は特に有効です。
遺灰呪の使い方(1)
とても強いテキストを持つ遺灰呪ですが、使い方を誤れば十全な威力は発揮しません。これは灰塵によって効果が大きく変化することに起因します。まずはじめにお伝えしますが、非灰塵遺灰呪と灰塵遺灰呪は別物として考えましょう。
先程も触れたとおり、非灰塵ではオーラを3つ奪います。0-10、3/-、対応不可の全力攻撃と言ってよいでしょう。2/2などと相性が良いのは言うまでもありません。
相手は3纏いで返すことが多いですが、その際に手札を使わねばならない、ということは覚えておきましょう。それが攻撃札ならば、相手の山札1巡のダメージが低下し、優位な長期戦にできるでしょう(よく言われる「顔が歪む」理由はおおよそこれです)。相手の捨て札はよく見ておきましょう。
遺灰呪の使い方(2)
ひるがえって灰塵状態では、差し引きこのような効果となります。
相オーラ→ダスト:1、相ライフ→ダスト:1(1ターン後)
ライフダメージと引き換えに、オーラを削る性能が大幅に低下しています。これにより続く攻撃(特に2/2)がライフへ通しにくくなっており、テンポ面ではむしろ弱体化と言っても過言ではありません。いくらダスト送りとはいえ、ライフ1点のためにライフ2点を取る機会を逸しては本末転倒もいいところでしょう。おまけに展開時にオーラ3つを削れないとオーラダメージ0、差し引きで回復すらもあり得ます。
であれば灰塵遺灰呪と相性の良い攻撃は、ライフを取れる(オーラを無視しやすい)攻撃になります。非灰塵状態と比べて、相性が真逆といえるのが分かると思います。ところで、ウツロ様もこれに当てはまる札を持っていますね?
これらや斬、梳流し、つきさしなどを合わせることで、遺灰呪の灰塵効果は初めて有効となります。逆にこれらを使用しないなら、灰塵遺灰呪に大した効果はありません。このような場合、上手いことダストの調節および煽動を行って非灰塵とするのがよいでしょう。相方の全力などもよいです。
灰滅を目指す場合でも、遺灰呪のライフ削りは有効です。灰滅算の記事でも触れているとおり、ライフ2では2/2や3/2をライフ受けできません。返したオーラはそれらで削って、灰滅の種にしてしまえばいい訳です。
遺灰呪の弱点
派手そうに見えてそうでもない、しかし確かに強力な遺灰呪ですが、弱点もあります。
ひとつは、リーサル時に全く役に立たないことです。居合や不意打ちなど全力でのリーサルはままある話ですが、遺灰呪のライフ削りは1点かつ遅効性です。解決法なんてものはありませんので、素直に伏せるかブラフにするか、返しの生存を祈って投げましょう。最後の再構成の直前に握り込んでおくのが一番手っ取り早いです。
そしてもうひとつ、これを持っているのがウツロであるということです。信仰してるメガミ全否定か??
とはいえ理由もちゃんとあります。各所でも再三言われていますが、ウツロの特徴をおさらいしましょう。
- 通常札のほとんどは1:2交換(のみ)を行う
→攻撃力は使用回数に強く依存
→伏せ札を作りにくい、かつ決闘を長引かせたい - リソース獲得札は一切ない
→上記と合わせ、オーラは集中力から得る分がほぼ全て
要するに無駄遣いができません。遺灰呪の前には手札や集中が溢れないよう、これらを使い切ろうとするでしょう(特に集中力)。結果どうなるかというと相手にバレます。攻撃の射程が遠いために、デッキトップをそのまま投げられない構造も拍車をかけています。
来ると分かりきっている遺灰呪ほど簡単なものもありません。宿してオーラを開けても裏目がなく(魔食も空振り同然)、リソースを貯めて回復や反撃に充てることもできます。なんなら小突いてオーラを減らすだけで、遺灰呪を撃つという目論見自体が瓦解しかねません。
この問題ですが、ウツロ単体ではどうやっても解決不可能です。遺灰呪のタイミングをバラすか、外してリソースを溢れさせるか、デザイン時点からの縛りゆえに選択は避けられません。ここは相方の力を借りましょう。
まずは、リソース溢れを許容する方向から考えましょう。これは単純な話で、隣にリソース豊富なメガミを置くだけで解決します。オーラを十全に保っておけば、1AP程度のロスは許容できましょう。近接系メガミを添えるのも有効です。
攻撃の飛んでこない安地へ移動しておくのも一手です。遺灰呪がオーラの空きを作ることを踏まえると、前方向が妥当でしょう。遺灰呪に射程が存在しないからこそできる芸当です。畏縮による移動妨害も有用。ただしいずれの場合も、近距離から出る打点はきちんと用意しましょう。こちらも刈取りは振れません。
ほか、対応札も擬似的なリソース源として有効です。しかしそれで火力不足に陥っては本末転倒なので、十分に攻撃的であったり、1枚だけで十分働くものを使いましょう。一応自前で影の壁も持ちますが、こういった大きいライフ損失を防ぐような使い方にはあまり向きません。
次に、オーラを補充せずリソースを他に回す動きへの対策です。次に遺灰呪が見えているのに、わざわざリソースを割いて纏ってくれる相手はいません。
要は全力を撃つような状態で、少ないオーラを咎められればいい訳です。つまり…
こういうことです。頓死にはくれぐれも注意しましょう。
今回はここまで。皆さま、よいお年を!
クレジット
ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME
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