ふるよに二柱考察:刀鎌

 ヴィーナに乗れなかったしゃぺろんです。今回はこちら。

(5/12:小さなアップデート。それとヴィーナに乗れました。やった!)

 覇道王道 歩みはひとつ 気迫溢れる 灰の道

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  自信作、ユリナ/ウツロのご紹介です。

いきさつと発見と

 現在非公式にて、ふるよに順位戦というものが開催されています。ちょうど対戦に飢えていた私も参加しました。そこで使おうと検討していた鎌櫂が研究の結果否定され(新型ってヤツのせいです)、長らく相方を探していたところ、私はある発見をしました。

 ウツロはビートダウンのメガミであるということです。

 

奪うこととは攻めること

 より精確に言うならば、ウツロの戦略を指して言われていた「減退型リソースコントロール」というのが、一般的な「中~近距離ビートダウン」と何ら変わらないということです。なんとウツロの通常札のうち5/7、実に7割は攻撃札(擬似的なものも含む)なのです。ウツロの戦略自体、攻撃を繰り返すことで相手を機能不全とすることが目的といえるでしょう。

 トコヨやユキヒのような、典型的なコントロールとも比較しましょう。これらは非常に少ない枚数の攻撃で、ライフを確実に取る構造をしています。無論これは残りの枠を防御、回復や妨害に使うためです。

 ではウツロはどうかというと、ウツロにそのような札はありません(円月と答えた方は何回灰塵で振れるか考えてみましょう)。回復手段を持たない上に7+3枠のほとんどを攻撃に費やすウツロは、むしろビートダウン的な性格のほうが強いのです。

 以上のことから、ウツロの性格はコントロールというよりは、(長期戦志向の)ビートダウンというほうが適切である、というのが私の結論です。

 この発見がどう影響するかというと、ウツロが相方へ求めるものがハッキリしてきます。ウツロに必要なのはコントロール的な防御力(詩舞、防壁のような)ではなく、むしろビートダウンのための火力と、その安定化なのです。

 (ちなみにウツロ軸の失敗例として、防御に偏重させた結果リソース破壊が追いつかず、自然とダメージレースに持ち込まれて圧死、といった本末転倒が多々あります。これもまた、ウツロがライフを安定して取れる構造でないことを示しているでしょう。)

 

どんな組み合わせ

 ウツロの乏しい打点とリソースをユリナが、ユリナの遠距離耐性をウツロが補強する、いわゆる丸い組み合わせです。両者の攻撃法は至って基本的なので、テンプレートから必要に応じて差し替える構築になりやすいです。柔軟性にも富みますが裏返しとして、相手の戦法を見抜く目を強く求めます。

 また、強烈なシナジーを形成する組み合わせが多く、それによっても高い安定性や圧力を得ています。

 間合操作力は全くないため、相手の主戦場に立つことが殆どになります。

 

方針の決定

 例によって持久戦志向です。オーラ受けを積極的に行い、ゲームを長期化させ、リソース差をもって追い詰めることを目指します。

 ただし、ウツロにはオーラ回復のためのカードがありません。カードを可能な限り表で使うためにも、相方から調達する必要があります。山札に混ぜなくてよい(=攻撃の邪魔にならない)切札ならば、なお望ましいです。

 

問題の解決

 今回は、リソース問題の解決にこれを用います。

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 フレア2をダストに送って灰塵の(将来的な)サポートをしながら、オーラを一気に回復します。手札も集中も切らない上、後退が隙になりにくいのも長所。普通のユリナではフレア事情が厳しいものですが、実質消費0である灰滅が解決しています。

 また、対応である浦波嵐も実質的なリソース源です。獲得量こそ浮舟に劣りますが、浮舟にはできない反撃・崩しや、オーラ上限5の突破ができます。固い相手や瞬間火力の高い相手に採用しましょう。

 打点補強については言うまでもないでしょう。ユリナなのですから。

 

組み合わせの力

 一部のカードは非常に強烈なシナジーを生み出します。戦略を安定させるものから脅迫めいた圧力まで、効果は様々。片っ端から挙げていきましょう。

気迫+刈取り、黒き波動

 対応不可(通常札)で侵食2やハンデスが飛んできます。射程3で鎌を振れるおかげで、一閃に繋がるのも重要。刈取り・波動両積みの場合は片方を抱えて6枚再構成ができると味がよく、気迫かもう一方を引くだけでまとめて使えます。残った方は次巡に持ち越しましょう。

 対応のない相手に積むほどの価値は流石にないので、必要ならば影の翅を使いましょう。

気迫+円月

 射程5-7、対応不可(通常札)の-/2が飛びます。滅多にありませんが1巡目に間合6を抜かれた場合にも。

斬+柄打ち+黒き波動

 別に斬である必要はありませんが、安定なクロックの下で1/2をライフ受けしていては持ちません。まして隣はあのユリナです。

虚偽+月影落

 刀鎌の基礎。浦波も久遠も遁術も効かない4/4が襲いかかります。フレアはギリギリながら捻出可能な範囲の10。

 ただし、対毒では幻覚毒がとても重いです。素直に4まで下がって落としましょう。

月影落+灰滅

 灰滅の基礎にして刀鎌最大の主張。久遠や鳶影、オメバなどの切札対応、あるいは単純なオーラ受けを踏み潰します。合計フレアが7で済むこと、残り1枠を単体で切れることが主な利点。

 間違ってもこれで7点取れるなどと考えてはいけません。

圧気+終末

 十分なオーラと一緒に張りましょう。3/1や-/1は壁で対応できないこともありませんが、可能な限り捨て札に落ちているときが良いでしょう。対クルルならば、相手の再構成直後などが狙い目。タイミングさえ適切ならば圧気単体や、浮舟宿によるオーラ補充のみでも成立します。終末が使えない相手は結構いるので頭の片隅に置く程度で十分です。

 当たれば実質あくせらー遺灰呪、敵陣はおよそ総崩れです。

終末+底力、浮舟宿

 終末は決死入りの安定化にも長けています。具体的にはライフ5で展開したとき、安全な決死入りとドロースキップの2択を迫ることができます(X/-攻撃があるならライフ4で行いましょう)。浮舟を再使用するもよし、底力で吹き飛ばすもよし。無論ライフをギリギリまで削って灰滅につなげる用法もあります。

 決死に焦点を置くような古鎌では、特に重要な立ち回り。

魔食+底力

 魔食のオーラ受けに対して尋常ならざる圧力を生成します。限られた対応がない限り致命なのでフレアを差し出してくれることでしょう。

 5/5の幻影が本体なので、底力は実際には積まなくてもいいです(フレアはしっかり貯めましょう)。怯えてフレアを差し出すならば、今度は絶好の灰滅日和。

 

構築例

その1:浮舟灰塵ビートダウン

 斬 / 一閃 / 柄打ち / 黒き波動 / 刈取り / 重圧 / 遺灰呪

 魔食 / 浮舟宿 / 灰滅or底力

 入れ替え候補:圧気、気迫、影の翅、影の壁

 

 中~近距離に引き込んで魔食を展開、補充を浮舟宿に任せて殴り合います。斬と柄打ちがライフを着実に取り、一閃と刈取り、そして底力(の幻影)がオーラ補充を強要します。相手が中距離ならば攻撃に合わせて下がるはずなので、そこに波動刈取りを合わせることで移動を踏み倒せます。

 魔食、浮舟と表にした時点で月影の圧は消失します。逆に浮舟の消費を勝手に勘定に入れ、フレア4くらいあっても底力の線を切ってくれることはあるかもしれません。逃さないように。

 

 

その2:月の影から

 斬 / 一閃 / 柄打ち / 黒き波動 / 刈取り / 影の翅 / 遺灰呪

 月影落 / 灰滅 / 防御札

 入れ替え候補:圧気、円月(⇔柄)、居合(⇔遺灰呪)、魔食(⇔防御札)

 ※防御札=浦波嵐、虚偽、浮舟宿

 

 月影落の型。攻撃対応には虚偽、通常札なら波動+円月、そして切札には灰滅と、対応をことごとく踏み潰すことができます。攻撃札は相手に合わせ、適宜入れ替えましょう。

 入れ替え候補の居合は、遺灰呪と違ってライフが取れます。オーラ補充を怠る裏目になるほか、決闘を長期化させたくない、または切札に大技のない相手に採用できます。どうせ初手に遺灰呪を振ることもないので、相互互換的といって差し支えありません。

 なお灰塵は月影落まで達成できません。そのため、重圧も遺灰呪も非灰塵状態での使用になります。ダストが枯れるようなことも偶にあるので、遺灰呪採用の際は気をつけましょう。

  月影落が通ってしまう相手には当然ながら、翅→灰塵円月で6点取れます。つよい。

 

その3:終末より

 斬 / 一閃 / 圧気 / 気迫 / 刈取り / 重圧 / 影の壁

 終末 / 底力 / 浦波嵐

 入れ替え候補:柄打ち(⇔影の壁)、灰滅(⇔底力)、魔食(⇔浦波嵐)

 

 終末は非常にデリケートです。使用条件はよくよく確認しましょう。しかし条件をクリアすると、なんと圧気が割れません。決まるとあくせらー遺灰呪+2ドローと同義、おおよそ一閃や侵食が直撃する事態になるでしょう。

 時々、3/2や4/3のような大振りでライフを割ろうとしてくる相手もいます。こういうときにお望み通り、と3フレアほど払いながらライフに通してあげると絶望してくれる場合があります。不思議ですね。

※注意:底力を採用すると、フレアは結構重くなります。フレア破壊を持つ相手には十分注意しましょう(1敗)。

 

注意点あれこれ

・初手に遺灰呪を振るのは気持ちの良いことですが、将来的に月影落や底力の圧力が消失します。相手がクルルでもない限り控えましょう。

・虚偽は便利で強力な対応札ですが、所詮は擬似ステップなのでリーサルの受けには適さない場合があります。付与領域に結晶が残ると灰滅の妨げにもなってしまうため、相手にもよりますが中終盤がおよその使いどころです。

・影の壁を積む場合、これを伏せる、捨てることは実質的な自ライフ減少と考えてください。どうせライフなら3/1でも1/1でも-/2でも変わりはないので表で振りましょう(n敗)。

 ただし徹底的に秘匿して圧力、兼、最後の結晶、のような使い方をする場合も稀にあります。ギリギリ成立しない攻めを誘発してのカウンターが主な狙いです。

 

 今回はここまで。王道の王道たる所以、大上段に構えて味わいましょう!

 

 

クレジット

ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html